夏服の“そのまま収納”で秋カビ大発生!衣替えで徹底すべきこと12

(写真:PIXTA)

猛暑の夏が終わりを告げると、やってくるのが秋の長雨。そんな折、カラリと乾かないまま夏服をしまうと、次のシーズンに黄ばんだりカビが生えていることも! 予防法を聞きました。

「秋は、実は梅雨と同じくらいカビが繁殖しやすい季節。衣替えの時期と重なるため、油断すると衣服にカビが発生することも。生地の傷みや黄ばみの原因にもなるため、しっかり対策してください」

そう話すのは、家事アドバイザーの河野真希さん。

「カビが好むのは、気温20~35度、湿度が70%以上といわれています。夏は暑すぎて増殖が抑えられますが、涼しくなって台風や秋雨が続くとカビが発生しやすくなるのです」(河野さん・以下同)

衣服がカビてしまうと、繊維に入り込んで落とすのが難しいため、予防が何よりも大切だという。油断しがちな秋カビを防ぐポイントを河野さんが教えてくれた。

【1】酵素系漂白剤に30分ほどつけ置きしてから洗う
【2】すすぎは2回
【3】生乾きのニオイが気になるときは、60度のお湯に20分つけ置き
【4】干すときは服の間隔をあけて5時間以内に乾かす
【5】黄ばみが気になるときは、酵素系漂白剤入りのお湯で「煮洗い」
【6】収納前にクローゼットや押し入れの床、壁を掃除
【7】クリーニングのビニールははずして、陰干ししてからしまう
【8】収納スペースの8割以内に衣服を収める
【9】引き出しの場合、中に除湿シートを敷き、衣服を立てて並べ、上に防虫剤を置く
【10】除湿シートの期限切れに注意
【11】クローゼットは1~2カ月に1回換気し、サーキュレーターで風を当てる
【12】押し入れの場合、床に除湿シートを敷き、その上にすのこを置く

「しまう前に、衣服の汚れを落としきることが大事。そのためには洗濯の前に、除菌、消臭、汚れを落とす効果のある酸素系漂白剤を使うのがおすすめです。節水などですすぎを1回にしている家庭も、しまう前だけは2回にして、汚れをしっかり落としましょう」

気温が下がって秋雨が増えると、部屋干しの機会も増えてしまう。

「乾かすときは、風通しのよい場所で、隙間をあけて5時間以内に乾かすこと。それ以上かかると、雑菌が繁殖してニオイの原因になりますし、湿気を含んだまま長期保存すると、カビ発生の原因に」

もし生乾きのニオイが出てしまったら、60度以上のお湯で雑菌を死滅させてもう一度洗濯しよう。

■収納前にクローゼットや押し入れ掃除を忘れずに

「カビはホコリなどを栄養分として繁殖します。壁や床のカビが服に移ることもあるんです」

湿気は下にたまるため、除湿シートを敷き、衣服は立てて収納しよう。押し入れの場合は、底面にすのこを敷くと風通しがよくなる。

「重ねて収納すると、重みで下の衣服が傷みやすく、カビやすくなります。収納と同じ高さにたたみ、途中に本立てを差し込むと、服が倒れずにきれいに収められます」

しまいっぱなしもNG。

「1~2カ月に1回は空気を入れ替え、期限のある除湿シートは取り替えましょう」

秋の衣替えは、カビ対策をぬかりなく!

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