茨城県内企業の宇宙事業推進 宇宙飛行士の土井さん、スーパーバイザーに

大井川和彦知事から委嘱状を受け取った宇宙飛行士の土井隆雄さん(左)=県庁

茨城県は28日、県内企業による宇宙事業参入の機運を高めようと、新たに設けた「いばらき宇宙ビジネススーパーバイザー」を宇宙飛行士の土井隆雄さん(69)に委嘱した。土井さんの経験や高い見識を生かしたい考え。県庁で委嘱式が開かれ、大井川和彦知事から委嘱状が手渡された。

同スーパーバイザーは、講演などを通じ、企業や宇宙分野に関心のある人に助言したり、県の事業に協力したりする。県は2018年からいばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクトを立ち上げており、取り組みをさらに加速させたい考え。

土井さんは1997年に日本人として初めて宇宙での船外活動に従事。2008年には日本初の有人宇宙施設「きぼう」日本実験棟船内保管室をロボットアームを操作して国際宇宙ステーションに取り付けるなどの実績を持つ。つくば市に住んだことやいばらき大使を務めた経験がある。

委嘱状を受け取った土井さんは「茨城には素晴らしい企業がたくさんある。お役に立てればうれしい」と話し、大井川知事は「県内企業の宇宙ビジネス参入にぜひ協力していただきたい」と述べた。

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