「アセタケ」属の毒キノコで3人食中毒 ナラタケと誤認 青森県、五所川原保健所管内

食中毒の原因となったアセタケ属キノコ(県保健衛生課提供)

 青森県保健衛生課は28日、五所川原保健所管内で、アセタケ属キノコを食べた50~70代男女3人が食中毒に遭ったと発表した。3人は家族で、全員快方に向かっているか、回復済み。ナラタケと誤って食べたという。

 五所川原保健所に27日、管内の医療機関から、キノコによる食中毒の疑いがある患者が入院中との連絡があった。この患者は70代男性で、23日の夕食にキノコのみそ汁を食べ、同日深夜から下痢や多量の発汗などの症状が現れたため、26日に医療機関を受診した。同居する50代男性、70代女性も同じキノコを食べ、下痢などを発症したが、既に回復済みだった。キノコの種類や症状などから、県が食中毒と断定した。

 キノコは、コブアセタケに似たアセタケ属のキノコで、家族の自宅近くにある立ち木の根元から採取された。例年、同じ場所にナラタケが生えていたため、誤認したとみられる。

 県保健衛生課によると、毎年同じ時期や同じ場所にキノコが生えていても、食用に似た毒キノコが交じっている場合がある。同課は食中毒防止のため、不確かな知識を基にしたキノコの鑑定をしない、食用と判断できないキノコは食べたり販売したりしないなど、注意を呼びかけている。

 県内で、毒キノコによる食中毒が発生したのは2020年以来。

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