損保大手のカルテルに厳正対応 金融相「報告内容を精査」

鈴木俊一金融担当相

 鈴木俊一金融担当相は29日の閣議後記者会見で、損害保険大手4社による企業向け保険のカルテル疑惑を巡り「各社の報告内容を精査し、問題が認められた場合には法令に基づいて厳正に対応する」と強調した。立ち入り調査については「現時点では決定していない」と説明した。

 カルテル疑惑では、少なくとも計100社超の取引先に対して保険料の事前調整など何らかの問題行為があったことが判明している。

 東京海上日動火災保険など4社は29日、金融庁からの命令に基づき、問題が疑われる事例や背景を報告する。鈴木氏は調査の重点項目として、保険料の調整行為がどの程度広がっていたかや、担当者の違反認識などを挙げた。

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