細田博之衆院議長が辞任へ 体調不良で一時入院

細田博之衆院議長

 細田博之衆院議長(79)は辞任する意向を固めた。関係者が29日、明らかにした。7日に体調不良を訴え、病院で検査。脳血管に関係する予防的な治療のため一時入院していた。10月20日に召集予定の臨時国会で職務継続は困難と判断した可能性がある。与党は後任人事を急ぐ。

 任期途中に衆院議長が辞任するのは、2015年に体調不良で辞めた町村信孝氏(自民党)以来となる。自民出身の細田氏は21年11月、議長に就任。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係について公開の場での説明を拒み続け、野党から批判を浴びた。自身のセクハラ疑惑も報道された。任期は議員任期に準じ、衆院解散がなければ25年10月までだった。

 細田氏は今年7月下旬、東京都内の自宅で熱中症の症状を訴え、救急搬送された。8月6日の広島市での原爆死没者慰霊式・平和祈念式や、15日の全国戦没者追悼式を欠席。9月7日の入院を受け、翌8日に都内で開かれた先進7カ国(G7)下院議長会議への出席を見送った。その後に退院、17日に北海道で式典に出席するなど公務に復帰していた。

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