三浦建太郎さん死後初の続刊「ベルセルク」42巻発売、親友で監修の森恒二「どうか許していただきたい」

全世界累計6000万部のダークファンタジー大作「ベルセルク」(原作・三浦建太郎、漫画・スタジオ我画、監修・森恒二)の最新単行本42巻が29日、白泉社から発売された。

原作者の三浦建太郎さんが2021年5月に急性大動脈解離のため54歳で急逝。高校時代からの親友で、最終回までの構想を伝えられていた「ホーリーランド」「自殺島」で知られる漫画家・森恒二が監修を務め、三浦さんが設立したスタジオ我画が作画を担当し、翌年6月に「ヤングアニマル」で連載が再開されていた。

三浦さんの死後に発表された作品による新刊。単行本のあとがきで森は「ベルセルク42巻を手に取っていただき 本当にありがとうございます。ここから先は三浦不在のベルセルクです。当然不完全なものとなるでしょう。受け入れ難いと思う方もいらっしゃると思います。私自身でさえその気持ちがあります。一漫画家として一ファンとして 私こそが三浦原理主義者であり崇拝者なのです」と複雑な胸中を吐露した。

その上で「しかし三浦の一番近くにいた者として親友として三浦が描き上げようとした物語を放っておく事は出来ません。どうか許していただきたいと思います。ガガのスタッフや担当の方々は皆 三浦をベルセルクを残そうと必死に頑張っています。これから刊行される一冊一冊はそういった想いの結晶です」と説明。「ベルセルクを愛する皆さん どうか彼らを見守っていて下さい! そして出来れば最後まで走り切れるよう 応援していただけたら嬉しく思います。ベルセルクに関わる全ての人々ベルセルクを愛する全ての人々に感謝の気持ちを込めて 森恒二」と記した。

さらに、生前の三浦さんから口承される様子をコミカルな2コマ漫画で披露。「最後によく聞かれる事。『セルフの細部はどのように伝えられたのですか?』その細部をここに明かす」と添え書きされた。

◆「ベルセルク」42巻あらすじ 烙印の宿命から逃れ、妖精島で穏やかな日々を過ごすガッツとキャスカ。しかし、黒髪の少年が、その無垢な姿を変えた時、束の間の平穏は崩壊する。絶叫するキャスカ!大剣を振るうガッツ!再会する災厄、対峙する絶望。溢れ出た闇は全てを飲み込み、押し寄せる!!

(よろず~ニュース編集部)

© 株式会社神戸新聞社