「天狗の台所」駒木根葵汰がお気に入りの背中の羽に、塩野瑛久「かわいらしい」&越山敬達「内心ちょっと邪魔…」

BS-TBSで10月5日にスタートする木曜ドラマ23「天狗の台所」(木曜午後11:00)の記者発表が行われ、主演の駒木根葵汰が(てんぐ)の末裔(まつえい)役にちなみ、劇中で使用した羽を背中に背負って登場。共演の塩野瑛久、越山敬達も役衣装で出席した。

「天狗の台所」は、月刊漫画誌「アフタヌーン」(講談社)で2021年から連載されている田中相氏による同名コミックが原作の、ハートフルなファンタジードラマ。米・ニューヨーク育ちの少年・飯綱オン(越山)は、自分が天狗の末裔だと知らされ、天狗のしきたりにより、14歳の1年間、日本で暮らす兄・飯綱基(駒木根)と隠遁(いんとん)生活を送ることに。そんな青年たちが、自然と共生し四季折々の食材を料理しながら、心を通わせていく姿を描く。

駒木根から順番にそれぞれの役どころを紹介されると、一言あいさつする中、総勢161人の応募者の中からオーディションでオン役を射とめた14歳の越山は、大人に囲まれた会見に出席するのが「めっちゃ、初めて!」と言い、「いつもはまったり活動させていただいているので緊張しているんですけど、あんまり緊張していないように見えるかもしれない」と初々しいコメントをすると、会場は温かい笑いに包まれた。

駒木根と越山は天狗の兄弟役、駒木根と塩野は幼なじみの間がらを演じる「天狗の台所」。現場でも本当の兄弟、友人のような関係で撮影が進んだようで、ここからさまざまなエピソードが明かされていった。

お互いの印象を聞かれると、駒木根が「塩野くんとは別の現場でお会いしたことがあり、あいさつ程度だったんですけど、陽気で明るい方だと思っていました。意外とそうでもなくて…」と告白。続けて「3人で現場にいる時はお兄ちゃんみたいに温かく接してくれて、敬達くんの扱いがすっごく上手で、手のひらで転がすかのように、この年頃の扱い方が分かっていて尊敬しております」と語ると、塩野は「たぶん、僕が演じる(愛宕)有意の役どころもあって、自然とそうなったのかも。でも、僕から見たら、この2人(駒木根と越山)の相性はバッチリで、いじりいじられているような関係性でした」とコメントした。

すると、MCからどちらがいじられるのかを問われた塩野が「どっちもですね。どっちも子どもです(笑)」と言うと、駒木根が「敬達くんが『俺、あんまりご飯食べれないんですよ』と言うから、『そうだよな、まだ子どもだからしょうがないよな』って言ったら、なんか僕にアタリが強くなってきて、『それしか言えないじゃん』と言われました。ま、ごもっともなんですけどね…」とエピソードを披露。

越山は、塩野のことを「すごく陽気で現場を盛り上げてくださって、越山さんの雰囲気が緊張を溶かしてくれました」と感謝すると、「うれしいな」と喜ぶ塩野。加えて越山が「アドリブもすごく面白くて…」と話すと、「確かに敬達くんが、時々セリフをモゴモゴって言えなくなる瞬間があったりすると『えっ、何? 聞こえない』と、本番中に言っちゃってました」と明かす塩野。そんな2人を現場で見ていた駒木根は「なんかうらやましいなぁと思っていました」と寂しそうに。「僕の役は言葉数が少ないので、2人が掛け合いしている時も本当は入りたいんだけど、入ったらおかしいよなと思っていたので、ずっと真顔でいました」と振り返った。

さらに、駒木根がつけている天狗の羽に関して感想を聞かれた越山が、「羽をつける日は、準備に時間がかかるから、僕も早起きしなきゃいけないし、お芝居をしていると羽が当たるんです。内心ちょっと邪魔だなと思っていました」と羽を指差して、正直な気持ちを吐露。すると駒木根は「カッコいいと思っていたんだけどな…。肩甲骨を動かすと羽が動いて見えるんです」と話して実践して見せるが、現場で盛り上がったのと反して、会場はシーンとしてしまい「あんまりでしたね」と苦笑しつつ、落ち込んでいた。

それを受けて、塩野が「(羽は)かわいらしいですよね」とフォローするが、「でも、移動はいつも横向きでカニ歩きが必須だったよね」と暴露する。これには駒木根も「そうですね(笑)。現場で羽をつけて撮影した回数よりも、取材の時につける機会の方が多いので、今“羽ライフ”を満喫しております!」と笑顔で自慢の“羽”をアピール。加えて「これを機に“天狗俳優”として頑張っていきたいと思います!(笑)」と目を輝かせた。

劇中では、田舎の日本家屋で生活する天狗の兄弟が作る、素朴だが丁寧な料理が登場し、“心においしい”癒やし時間を与えてくれる。印象に残った料理や、自分で作ってみたいメニューを聞かれると「1年分のチャーハンを食べて大満足したくらい、チャーハンがおいしかったです。自分では第1話で出てくる水ギョーザを皮から作ったのですが、1人で食べるにはもったいないくらいおいしくできました!」(駒木根)、「素材を生かしてゆでたり蒸したりしただけの野菜をバクバクバク食べていました。枝豆にトウモロコシ…。それがとんでもなくおいしかったです。自分では、栗の炒め物を作ってみたいと思いました」(塩野)、「すごく雨が降って撮影が中断した時、ゆでたジャガイモを差し入れしてくださって、寒かったので温かいジャガイモがめっちゃおいしく感じました。気候や環境の面でもおいしさが決まるんだなと思いました。ドラマに出てきたチェリーパイがおいしくて気に入ったので、自分でも作りたいです」(越山)と、それぞれ答えた。

するとここで、駒木根が「一つタレコミしていいですか?」と前置きをして、越山がおいしいスイカを独り占めしたというほほ笑ましい行動が暴露される。「僕がいない時に敬達くんと塩野くんが2人でスイカを食べたらしいんです。夏にスイカってぴったりじゃないですか。それなのに、2人はそれがおいしかったからと、自分用に冷蔵庫にキープしていたんですよ。僕は食べていないのに…」と不満げ。

さらに「次の日、僕と敬達くんが2人で撮影だった時、ずっと敬達くんがスイカを食ってて、実はそれ、塩野くんのスイカも食べちゃってたんですよ!」と報告。それには続きがあるようで、越山は「翌日に課題をやりながらスイカをバクバク食べていたんですよ。そうしたら課題が1文字も進まないし、おなかを下して、撮影現場に入ったら即行でトイレに行ってしまいました」と恥ずかしいエピソードも自ら明かした。塩野のスイカも食べてしまったことに対して越山がこの場で謝り、一件落着となったようだった。

途中で、五箇公貴プロデューサーが越山の起用理由や番組の見どころを語ったり、駒木根が衣装の長靴を、塩野が白いTシャツとサンダル、越山が適度な汚しの入った靴など、それぞれがファッションポイントを伝えるためにひな壇から降りてポーズをする一幕も。そこで、越山が磁石のピアスに触れて「ピアスを取るとすごく痛いんです。今もつけているだけで痛いんですけど、取るともっと痛くなるんですよ」と不満を漏らすと、「ピアス、何個失くしたんだっけ?」と駒木根からツッコミが入り、越山が6個なくしたことがバラされた。

始終、笑いが絶えず、和やかな雰囲気で進んだ会見もあっという間に終了時間となり、最後にそれぞれがあらやめて見どころをアピールして会見は幕を閉じた。

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