葉山町がヤスデ対策 2年前から集団発生 町は住民支援

ヤスデが上れないように養生テープを貼り付けた階段(葉山町提供)

 神奈川県葉山町が節足動物のヤスデの対策に力を入れている。2年前から湿気のある場所で集団発生し、不快に感じる住民も少なくない。今年は沈静化しているもようだが、町は2023年度から予算措置を講じ、勉強会を開くなどして住民を支援している。

 同町で発生しているのは台湾原産のヤンバルトサカヤスデ。体長は25~30ミリあり、褐色でしま模様が特徴。寿命は1年だが、繁殖力が強いため根絶は困難とされる。温暖化の影響で南方から北上してきたとみられる。

 ヤスデはムカデと異なり人をかんだり刺したりすることはなく、倒木や落ち葉を食べて分解する益虫だ。しかし、見た目や大量発生して集団移動することから不快害虫とされる。

 町内では21年以降、「ヤスデが集団発生して気持ちが悪い」などの連絡が町に入るようになった。22年度は9月から11月の秋口を中心に約40件に上った。

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