ロシア選手、個人資格でパラ参加 IPC、会員資格は部分停止

パリ市庁舎前に設置された五輪マークのモニュメント=7月25日(共同)

 国際パラリンピック委員会(IPC)は29日、ウクライナに侵攻しているロシアの選手について、来年のパリ・パラリンピックに、国歌や国旗を使用しない個人資格での「中立」選手としての参加を認めると発表した。

 バーレーンで総会を開き、ロシアの国内パラリンピック委員会(NPC)の会員資格を問う投票で、全面停止が賛成65、反対74(棄権13)で否決され、部分停止は賛成90、反対56(棄権6)で可決された。今後、パリ大会の予選に合流するとみられる。侵攻を支援したベラルーシの処遇を引き続き審議する。

 IPCは昨年11月の臨時総会でロシアとベラルーシについて無期限の会員資格停止処分を決議。しかし両国が不服を申し立て、IPCの独立裁判機関が5月にこれを支持する裁定を下した。

 侵攻開始直後に開催された昨年の北京冬季大会で、IPCは両国選手の出場容認を条件付きで決めたが、各国の反発を受けて翌日に撤回した。

 両国勢の復帰に対しては、ウクライナや欧州各国から批判が相次いでいる。(共同)

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