初日転倒のクアルタラロ「フロントブレーキに問題があるが、ペースは悪くない」/MotoGP第14戦日本GP

 9月29日、2023年MotoGP第14戦日本GP MotoGPクラス初日のフリー走行1回目、プラクティスが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われた。プラクティスではモンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは13番手、フランコ・モルビデリは15番手となった。また、ワイルドカード参戦しているカル・クラッチロー(ヤマルーブRS4GPレーシング・チーム)は16番手で終えている。

 日本メーカーであるヤマハのマシンを走らせるふたりにとって、今大会は第2の母国GPとなるとともに、多くの観客が現地に足を運んでいるため意欲を見せていた。前戦インドGPの決勝で3位表彰台を獲得したクアルタラロは、FP1の序盤から好調な走り出しを見せ、真っ先に1分45秒台に突入させる。

 中盤から終盤にかけて全体のタイムが上がるなか、クアルタラロはタイムを縮めることができず、9番手となった。モルビデリは、序盤こそタイムを更新できていなかったが、中盤以降にじわじわとタイムを縮めていく。最終的には1分46秒027まで自己ベストを短縮させ、12番手に続いた。

 午後のプラクティスでは、クアルタラロがまたも序盤から上位に食い込む走りを見せる。1分45秒台で周回を重ね、残り30分ほどでトップのホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)から0.052秒差の2番手に浮上。しかし、その後6コーナーでスリップダウンを喫して、転倒してしまう。

 終盤には再び走行を行っていたが、転倒した際に足を捻挫してしまっていたようで、それ以上のタイムアップは図れなかった。そのため、トップから1.031秒差の13番手にとどまった。モルビデリは、FP1同様に中盤あたりから徐々にタイムを縮めることに成功。ラストアタックで自己ベストを大きく上回る1分44秒657をマークし、15番手となった。

 クアルタラロ、モルビデリともにダイレクトQ2進出を逃す形となってしまった。しかし、2日目に行われる予選でQ2進出を目指し、もてぎ初開催となるスプリントでは巻き返しとポジションアップを図っていく。

■ファビオ・クアルタラロ(プラクティス:13番手)
「転倒はうれしくないね。残念なことに、フロントブレーキにずっと問題が出ていたんだ。かなりハイスピードだったにもかかわらず、幸いにも足首の捻挫と首に少し痛みがあるくらいで済んでいる。明日はコースに戻って走行を続けるよ。あれだけの転倒のあとなので、明日も当然、痛みはあると思うけれど、それよりも走行を続けられることを幸運だと考えるべきだろう」

「ペース自体は悪くなくて、上位のひとりに入っていると思っている。リヤにミディアムのコンパウンドを履いて1分45秒台前半で8ラップ、そのあと新品のソフトタイヤに履き替えたんだけど、進歩はなかった。このことが大いに僕たちを悩ませていて、何としても解決策を見つけ出さなければならないという状況なんだ」

■フランコ・モルビデリ(プラクティス:15番手)
「残念ながら、直接Q2へ進むだけのポテンシャルはなかった。加速でかなり劣っていて、ファビオにもついて行くことができなかったんだ。いつもはこのようなことはないから、原因を確認し、状況をしっかり把握して、明日までに修復しなければならないね」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第14戦日本GP 初日
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第14戦日本GP 初日
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第14戦日本GP 初日
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第14戦日本GP 初日
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第14戦日本GP 初日

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