少子化に一手、ランドセル「セイバン」が保育園オープン 初の単独運営 兵庫・西宮

セイバンが開園する認可外保育園「セイバンスマイルこども園」

■80人規模、10月2日開園

 ランドセルメーカーのセイバン(兵庫県たつの市)は29日、認可外保育園を西宮市で10月2日にオープンすると発表した。これまで子ども服のファミリア(神戸市中央区)と共同で保育園を運営してきたが、単独でも展開する。少子化で就学児童が減っており、今後さらに多角化を進めるという。

 名称は「セイバンスマイルこども園」。収容人数は80人で、初年度は1~3歳20人を募る。入会金30万円、保育料月額8万8千円のほか、給食代や施設管理費などが必要。1歳児はほぼ定員に達したという。

 3階建ての園舎内は天然リノリウムの床や兵庫県産杉の端材の机など自然素材を活用。知識を増やすだけでなく、遊びを通じた学びにも力を入れ、地域の伝統行事などにも参加する計画という。1歳の男児と見学に来た西宮市の女性(41)は「施設がきれい。長時間預けるので、納得のいく施設を選びたい」と話した。

 同社は2018年10月にファミリアとセイバン・ファミリア・カンパニーを設立。東京・白金台と西宮・夙川で2施設を運営していたが、夙川は園児が十分集まらず、22年3月に閉園した。

 同社の担当者は「共同運営では裏方として支えてきた。今後は自社で姉妹園やアフタースクール、セイバンの会員組織との連携など新たな展開を考えたい」としている。(塩津あかね)

© 株式会社神戸新聞社