【プレミアリーグ第7節プレビュー】シティはクラブ新記録開幕7連勝狙う! スパーズvsレッズの無敗対決も

[写真:Getty Images]

先週末に行われた第6節では王者マンチェスター・シティが開幕6連勝を達成。また、注目のノースロンドン・ダービーがドロー決着となったなか、5連勝を達成したリバプールとブライトンが北ロンドン勢を抜いて2位と3位に順位を上げている。

引き続き過密日程が続く状況での開催となる今節は4位のトッテナムと、2位のリバプールによる、開幕無敗同士の上位対決に注目が集まる。

トッテナムは前節、鬼門エミレーツ・スタジアムで開催された今季最初のノースロンドン・ダービーを2-2のドローで終えた。オウンゴールとPKによる不運な失点で常にアーセナルに先行を許す厳しい展開ながらも、FWソン・フンミンの2ゴールによってドローに持ち込んだ。これで連勝は「4」でストップしたが、熟成度で勝る相手に自分たちの新たなスタイルを見せつけて勝ち点1を持ち帰ったことは、ポステコグルー率いる新生スパーズに大きな自信を与える結果となった。

近年苦手とするレッズとの対戦では相手の強力なカウンターとアグレッシブなプレスにうまく応対し、アーセナル戦からの進化を示したいところ。なお、このビッグマッチに向けてはFWブレナン・ジョンソンの欠場に加え、MFマディソンとソン・フンミンもコンディション面に不安を抱える中での試合となるため、元エバートンFWリシャルリソンやMFクルゼフスキらの活躍が必須となる。

対するリバプールは前節、ウェストハム相手に一時同点に追い付かれるなどほぼイーブンの展開に持ち込まれる難しい戦いを強いられたが、FWサラーとFWヌニェス、FWジョタと頼れるアタッカー陣の3ゴールで3-1と勝利。リーグ5連勝を達成した。さらに、ミッドウィークのEFLカップ3回戦では2部のレスター・シティに先制点を奪われる難しい展開ながら、後半にFWガクポ、MFソボスライ、ジョタの3ゴールで得意の逆転勝利。控え組でのメンバー構成となった中で、MF遠藤航は初アシストを含め攻守に安定したパフォーマンスを披露。ポジション奪取へ良い形でのアピールとなった。

スパーズ戦では完全休養のFWサラーを含めてレスター戦で温存された主力の復帰が見込まれるが、前線を中心に控え組も状態を上げており、遠藤やガクポら途中出場組の活躍にも期待したいところだ。

王者シティはウォルバーハンプトン戦でクラブ新記録の開幕7連勝を狙う。前節のノッティンガム・フォレスト戦では前半にいずれも圧巻のチームプレーからMFフォーデン、FWハーランドのゴールで2点を先行し、前半を余裕の展開で終えた。しかし、後半開始早々にMFロドリの愚行退場によって10人での戦いを強いられると、最終的に2-0で逃げ切ったものの、思わぬ消耗戦となった。また、EFLカップではFWハーランドやDFウォーカーらを温存した中でニューカッスルに0-1で敗戦。開幕前のコミュニティ・シールド戦以来、開幕後は初となる公式戦での敗戦を喫した。対戦相手も大幅なターンオーバーを敢行しており、負傷者続出の中で選手層の問題を露呈する結果となった。

とはいえ、16位に低迷し、直近のEFLカップでは2部のイプスウィッチに敗れる失態を演じたウォルバーハンプトンとの戦力差は大きく、温存されたハーランドや古巣初対戦のMFマテウス・ヌネスらの活躍できっちり勝ち切りたい。そして、週明けに控えるチャンピオンズリーグ(CL)のRBライプツィヒ戦、リーグ次節のアーセナルとのビッグマッチに弾みを付けたいところだ。

ダービーで勝利を逃して連勝がストップした5位のアーセナルは、降格圏一歩手前の17位に低迷するボーンマス相手に2試合ぶりの白星を狙う。ダービーでは2度のリードを手にしながらも、MFジョルジーニョの痛恨のボールロストなどが響き勝ち点2を失う格好となった。直近のEFLカップではブレントフォード相手にFWネルソンが決めた序盤のゴールを最後まで守り切って1-0の勝利を収め、きっちりバウンスバックに成功。右センターバックでの起用となったDF冨安健洋やGKラムズデールら守備陣を中心に控え組も上々のパフォーマンスを見せた。ただ、ボーンマス戦の前日会見でアルテタ監督はMFライス、FWトロサール、FWマルティネッリの3選手の欠場と共に、FWサカの状態懸念を認めており、チェリーズとのアウェイゲームではその他の攻撃陣の奮起が必要となりそうだ。

MF三笘薫を擁する3位のブライトンは、6位のアストン・ビラとのアウェイゲームでリーグ4連勝を狙う。前節のボーンマス戦では大幅なターンオーバーの影響で苦戦も、後半から投入した三笘の圧巻の2ゴールの活躍によって逆転勝利。リーグ3試合連続の3-1のスコアで3連勝を飾った。ただ、直近のEFLカップでは内容はほぼ互角も、チェルシーに0-1で惜敗し、ヨーロッパリーグに続きカップ戦では2連敗となった。対戦相手のアストン・ビラはハイライン、ハイプレスに球際での強さを誇る、シーガルズにとって比較的相性が悪い相手となるが、オフ・ザ・ボールに優れる三笘やFWウェルベックといったアタッカー陣がうまく相手守備陣との駆け引きを優位に進められれば、十分に敵地から勝ち点3を持ち帰ることはできるはずだ。

前節のバーンリー戦で公式戦の連敗を「3」でストップすると共に、アウェー初白星を手にしたマンチェスター・ユナイテッド。今季初の連勝を狙う今節はクリスタル・パレスとの連戦2戦目に挑む。EFLカップでは共にメンバーを入れ替えた中、MFカゼミロの1ゴール1アシストの活躍などによって3-0の完勝。EFLカップ王者に相応しい内容で勝ち切った。互いに主力を復帰させて臨む第2ラウンドは決してラクな展開とはならないだけに、現状のユナイテッドの真価が試される。ディフェンスラインを中心に離脱者が少なくないなか、アタッカー陣や新加入MFアムラバトらのパフォーマンスに注目したい。

14位に低迷するチェルシーは、直近の公式戦2勝1分けと復調気配の11位フルアムとのダービーでリーグ4戦ぶりの白星を狙う。前節のアストン・ビラ戦は概ね試合をコントロールしたが、後半序盤のDFグストの一発退場が響き0-1で敗戦。それでも、EFLカップでは難敵ブライトン相手にFWジャクソンのゴールを最後まで守り切って1-0の勝利を収め、ひとまず悪い流れを払しょくした。ただ、フルアム戦に向けては3試合停止のグストに加え、ジャクソンが累積警告で出場停止、ブライトン戦で負傷したDFチルウェルが不在と新たに離脱者が出てしまった。とりわけ、ジャクソンを欠く前線の迫力不足は否めず、ポチェッティーノ監督の前線の起用法に注目が集まるところだ。負傷明けのFWブロヤを順当に最前線に置くのか、FWスターリングらセンターフォワードが本職ではない選手を据えることになるのか…。

その他では前節のシェフィールド・ユナイテッド戦でプレミアリーグ史上初の1試合8人の得点者によるゴールで、8-0の圧勝を収めたニューカッスルと、開幕6戦目での初勝利を目指すバーンリーの一戦。バーンリー同様にそろそろ初白星がほしいルートン・タウン、ブレイズの昇格組の戦いにも注目だ。

◆プレミアリーグ第7節
9/30(土)
《20:30》
アストン・ビラ vs ブライトン
《23:00》
ボーンマス vs アーセナル
エバートン vs ルートン・タウン
マンチェスター・ユナイテッド vs クリスタル・パレス
ニューカッスル vs バーンリー
ウェストハム vs シェフィールド・ユナイテッド
ウォルバーハンプトン vs マンチェスター・シティ
《25:30》
トッテナム vs リバプール

10/1(日)
《22:00》
ノッティンガム・フォレスト vs ブレントフォード

10/2(月)
《28:00》
フルアム vs チェルシー

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