キーウで防衛産業フォーラム開催 250社が参加、現地生産強化へ

29日、キーウで行われた国際防衛産業フォーラムで演説するウクライナのゼレンスキー大統領(大統領府ホームページより、共同)

 【キーウ共同】ウクライナ政府は29日、首都キーウ(キエフ)で国際防衛産業フォーラムを開催し、戦略産業省によると、約30カ国から250社以上が参加した。ウクライナは欧米の武器供与に頼る一方、自国の防衛産業を強化し、欧米企業を誘致して現地生産を加速させたい考え。ゼレンスキー大統領は冒頭で「自由の世界のための武器庫をつくっている」と演説し、協力を呼びかけた。

 ゼレンスキー氏によると、9月の訪米時にバイデン大統領と武器の共同生産で合意。ウクライナの戦略産業省が2千社以上の米企業と協定を締結した。

 外国企業ではこれまでに、ドイツの防衛関連大手ラインメタルがウクライナの国営軍需企業ウクルオボロンプロムと合弁会社設立で合意。トルコの無人機メーカー、バイカル社も生産や修理の拠点を設ける。

 29日のフォーラムではNATO加盟国の政府や企業の代表らが登壇し「ウクライナの防衛は欧州を守ることだ」と訴えた。

 オーストラリアの企業関係者は協力に前向きな一方、ウクライナとの物理的な距離が弊害だと指摘した。

国際防衛産業フォーラムで、NATOのストルテンベルグ事務総長のオンライン演説を聴く参加者ら=9月29日(共同)

© 一般社団法人共同通信社