佐々木歩夢、2024年はMoto2にステップアップ。Yamaha VR46 Master Campに加入決定

 9月30日、ヤマハ発動機株式会社は佐々木歩夢と契約を締結し、2024年シーズンに『Correos Prepago Yamaha VR46 Master Camp』からMoto2クラスにフル参戦させることを発表した。

 佐々木は2015年にアジア・タレント・カップで王者を獲得し、翌2016年にレッドブル・ルーキーズ・カップで日本人初のチャンピオンを獲得したライダーだ。Moto3クラスでは2016年に1戦スポット参戦した後、2017年シーズンからフル参戦しており、初年度はルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

 序盤3年間はホンダのマシンに乗っていたが1度のポールポジションのみに留まり、2020年からレッドブルKTMテック3に移籍してKTMに乗り換えた。そして、2022年からはハスクバーナのマシンを駆って参戦し、2勝を含む9度の表彰台を獲得して、238ポイントのランキング4位で終えている。

 Moto3クラスフル参戦7年目を迎えた2023年も、引き続き好調さを発揮。第5戦フランスGPで今季初の2位を獲得すると、6戦連続で表彰台に上がった。優勝こそまだないものの、トップから1ポイント差のランキング3位につけ、チャンピオン争いを繰り広げている。

Moto3:佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)/2023MotoGP第5戦フランスGP 決勝

 そんな佐々木は2024年シーズンは、自身初となるMoto2クラスにステップアップし、『Correos Prepago Yamaha VR46 Master Camp』より参戦することが決まった。VR46ジュニアチーム.S.R.L.の協力を得て2017年に設立されたチームで、2023年は日本勢の野左根航汰とマニュエル・ゴンザレスを擁してMoto2に参戦。

 世界各地で行われているヤマハライダーの育成プログラムである『bLU cRU』と連動し、ライダーたちが世界選手権レベルでスキルを磨き、MotoGPを目指すプロジェクトとして取り組んでいる。

■佐々木歩夢
「ヤマハの一員になれてとてもうれしいです。このチャンスを与えてくれたヤマハに心から感謝します。長い間、Moto2へのステップアップを望んでおり、チームを探していたので、このチームのために走ることを発表できてとてもうれしく思います」

「常に挑戦していくことが目標ですが、難しい1年になることはわかっています。早く学んで、チームとともにいい仕事ができるとことを願っています」

■小野哲(ヤマハ発動機 MS戦略部長)
「2024年、佐々木歩夢選手が『Correos Prepago Yamaha VR46 Master Camp』に加入することが決定しました。佐々木選手はモータースポーツ界ではすでによく知られた存在で、今年でMoto3参戦7年目となり、その才能、経験、安定感から、Moto2にステップアップするにふさわしい人材であると判断しました」

「今シーズンはこれまでに7度の表彰台を獲得し、Moto3のチャンピオン争いに加わっています。2024年は、彼がMoto2でも同じような結果、いやそれ以上の成果を残せるようにサポートしていきます。今シーズン終了後、佐々木選手と仕事ができることが楽しみです」

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