【台風情報】台風14号“非常に強い勢力”で沖縄の南海上へ 日本列島への影響は 気象庁&欧米進路予想比較 9月の台風2個は “史上最少”タイ

9月の台風発生は2個 観測史上最少タイ記録

気象庁は30日午前3時、フィリピンの東の海上にあった熱帯低気圧が台風14号になったと発表しました。30日午後3時現在、中心気圧は998hPa、中心付近の最大風速は18m/sで、時速20キロで北西へと進んでいます。

台風14号は、関東から東北地方に大雨をもたらした台風13号が東海沖で熱帯低気圧に変わった9月8日以来、3週間以上ぶりに発生した台風です。これで今年9月に発生した台風は2個目となりました。

1951年の統計開始以降、これまでに9月の台風発生が最も少なかった1951年・1973年・1983年の2個と並んで史上最少タイ記録です。

気象庁

台風14号は、このあと発達しながら進路を北よりから西よりへと変える見込みです。10月2日には暴風域を伴うようになり、4日には非常に強い勢力となって沖縄の南の海上に達する予想となっています。

アメリカ海軍

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。

30日15時の情報で、赤文字で「TD14W KOINU」と示されているのが台風14号です。この「KOINU」は台風14号のアジア名で、日本が国際機関「台風委員会」(14の国・地域が加盟)に提案した名前です。日本は星座が由来の名前を複数提出しています。

アメリカ海軍の進路予想も気象庁の予想と傾向は大きく変わりません。発達しながら来週半ばには沖縄の南の海上へ向かうと予想しています。最大風速の予想をみてもわかるように4日から5日頃にはかなり発達するとみています。

ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)

欧米の予報機関の進路予想の傾向は?

気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」であることを意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表しています。

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

気象庁は台風の進路予想についてアンサンブル予報の結果は公表していませんが、海外の予報機関では公開されているため見ることができます。

アメリカ海洋大気庁

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報の結果です。進路はまだバラツキがありますが、ざっくりした傾向は北よりから西よりへと進む予想が多くなっています。

沖縄の南の海上で北東向きへ進路を変えて日本列島に向かうデータがごく一部存在しています。

ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予想の結果です。大まかな傾向は他の予想モデルと変わらず沖縄の南の海上からそのまま西へと進んで行く予想です。

9月は発生が少なかった台風ですが、10月上旬にかけて14号の次の台風が発生するような予想データも一部には出ています。もう少しの間は台風を気にする時期が続きそうです。今後も最新の台風情報にご留意ください。

© 株式会社中国放送