秋の訪れを感じさせる花の一種である、彼岸花
彼岸花といえば、秋の訪れを感じる花の一種です。田んぼのあぜ道はもちろん、植樹されている木と一緒に植えられていることもあり、涼しくなってきたなと感じたら彼岸花が咲いていることもあるでしょう。
美しさを感じる反面、どこか怖いイメージを持っている人が多い花ですが、どうして怖いという印象を持ちやすいのでしょうか?
なぜ彼岸花は怖いイメージがあるの?
彼岸花に対して怖いというイメージを持ちやすい理由を、まとめてみました。
毒を持っているため
彼岸花は、毒を持っていることで有名な花です。とはいっても、触れるだけでは毒は付着しません。彼岸花は、花弁・茎・球根などのすべてに毒を持っている全草有毒植物です。彼岸花そのものを口にしてしまうと、彼岸花が持つ毒を体内に入れてしまうことになります。
とはいっても、少量であれば死んでしまうわけではありません。彼岸花の致死量は、およそ彼岸花丸1本×667本ほどなので、摂取は実質不可能と思われます。毒があるので用心することに越したことはありませんが、過度に怖がる必要はありません。
昔植えられていた場所が、恐怖の原因につながっているかも
彼岸花が植えられている場所は、お墓やお寺など、どこか死を連想させる場所であることが多いです。真っ赤な花弁は、血を連想させるような描写をしているアニメや漫画、小説などもあるので、不気味なイメージを持ちやすくなっている可能性があります。
墓地に彼岸花を植えている理由は、昔日本は土葬だったためです。動物が遺体を掘り返すなど近寄ってこないように、毒のある彼岸花を植えたという逸話が残っています。
別名が怖すぎる…!
彼岸花は、1000種類もの別名を持っている花です。その中でも、恐怖を感じる別名を集めました。
- 死人花
- 地獄花
- 幽霊花
- 毒花
- しびれ花
- 子捨て花など
物騒な別名が多い印象です。日本の歴史の中の、特に死という場面に遭遇する場面の多い花なので、上記のような別名がついたのかもしれませんね。
「花」のイメージと異なる咲き方をするため
一般的な花は、花弁があり、茎があって葉がついています。しかし、彼岸花は葉がついていません。すっと伸びた一本の茎の先に、大きくて真っ赤な花を咲かせます。一般的な花とは異なる形状であるため、どこか不気味な印象を持ちやすいのかもしれません。
彼岸花が持ついい意味の花言葉とは
彼岸花が持つ、いい意味を集めました。
- 赤…情熱・再会・独立
- 白…あなた一人を想う・再会が楽しみ
- 黄色…深く思いやる・陽気・元気
「彼岸花=不吉なもの」と思い込んでしまうのはよくありません。花の色別に、素敵な花言葉もあるので、いろいろな面から彼岸花を見て、季節の移ろいを感じましょう。
まとめ
彼岸花は、いろいろな意味を持つ花です。9月に入り、秋を感じ始めた頃に咲く花なので、花言葉や別名などに思いをはせて観察してみましょう。