シティが伏兵ウルブスに不覚で今季リーグ初黒星…公式戦連敗でリーグ連勝が「6」でストップ【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

プレミアリーグ第7節、ウォルバーハンプトンvsマンチェスター・シティが9月30日にモリニュー・スタジアムで行われ、ホームのウォルバーハンプトンが2-1で勝利した。

前節のノッティンガム・フォレスト戦ではロドリの退場というアクシデントに見舞われながらも、2-0の勝利で6連勝を達成したシティ。今節では16位のウルブス相手にクラブ新記録の開幕7連勝を狙った。

直近のEFLカップ3回戦でニューカッスルに0-1で惜敗し、今季公式戦で初黒星を喫したグアルディオラのチームは、その試合から先発7人を変更。アカンジとアケ、コバチッチ、アルバレスを除く主力を復帰させ、ウォーカーやフォーデン、ハーランドと共に古巣初対戦のマテウス・ヌネスが起用された。なお、グアルディオラ監督は累積警告でベンチ入り禁止となり、スタンドからチームの戦いを見守ることになった。

物議を醸す形での移籍となったヌネスに対して、ホームサポーターから強烈なブーイングが送られる形でスタートしたこの試合。戦前の予想通り、アウェイのシティがボールを握って押し込んでいく。

左サイドのドクらを起点に引いたウルブスの守備を内と外の出し入れで揺さぶるシティズンズは、サイドからのクロスやセットプレーの波状攻撃でチャンスを窺う。

一方、立ち上がりからの守勢を何とか撥ね返したウルブスはファーストチャンスをゴールに結びつける。13分、ハーフウェイライン付近でフォーデンとコバチッチのパス交換に強い圧力をかけてボールを奪い切ると、右サイドのペドロ・ネトが圧巻の縦への仕掛けでDFアケを振り切ってボックス内に侵入。ゴールライン際からのプルバックがDFルイス・ディアスに当たると、ボールがそのままゴールネットに吸い込まれた。

ミス絡みの不運なオウンゴールによってまさかのビハインドを背負ったシティはすぐさま反撃を開始。21分にはドクが得意のカットインからの右足シュート、27分にはFKのサインプレーからアケのアクロバティックボレーと幾度か際どいシーンを作り出す。

前半半ばから終盤にかけても試合展開に大きな変化はなし。相手陣内でハーフコートゲームを展開するシティだが、コンパクトな[5-4-1]の守備ブロックを敷くウルブスに中央での崩しを制限され、外回りの攻撃を強いられる。

また、失点場面同様に中盤でのボールロストも散見されると、ファン・ヒチャンやネトに深い位置まで運ばれるシーンも。前半終了間際にはセットプレーからフォーデンのクロスをゴール前のルベン・ディアスが良い形でヘディングシュートに繋げたが、これは惜しくもGK正面を突いた。

迎えた後半、シティはヌネスをベンチに下げてボブをハーフタイム明けに投入。中盤の並びをコバチッチのアンカー、ボブとアルバレスのインサイドハーフという形に変えた。

後半もリスクを冒して攻め込むシティだが、前半同様にファイナルサードでの崩しに苦戦。だが、前半から幾度も獲得していたセットプレーからゴールをこじ開ける。

58分、ボブの仕掛けで得たボックス手前左の好位置で得たFKの場面でキッカーのアルバレスが壁のギリギリ上を越える鋭い右足のシュートをゴール左上隅に突き刺した。

好調のアルバレスの見事な直接FKで良い時間帯に追いついたシティはここから攻勢を強める。65分には波状攻撃からフォーデン、アカンジと続けて決定機を作るが、これはDFドーソンのゴールカバーとGKジョゼ・サの好守に遭う。

すると、この決定機直後の66分にはウルブスがワンチャンスを突いて勝ち越す。右サイドのスペースに飛び出したセメドがグラウンダーのクロスを入れると、ファン・ヒチャンのシュートはDFにブロックされるが、こぼれ球をクーニャが冷静にフリーのファン・ヒチャンに繋ぎ韓国代表FWが2度目のシュートを今度はきっちりゴールネットへ突き刺した。

これで勝利には2点が必要となったシティは、ここからさらに前がかる。80分にはアケを下げてグリーリッシュを投入。83分にはボックス手前からウォーカーが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKジョゼ・サにキャッチされる。

試合終盤にかけても専守防衛の構えを見せるウルブスに対して、懸命な攻めを見せたシティだったが、この試合ではエースのハーランドが完全に沈黙。また、アルバレスの直接FK以降はセットプレーを効果的に活かすことができなかった。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、伏兵ウルブスに不覚を取ったシティは公式戦連敗と共に、今季リーグ戦で初黒星を喫することになった。

© 株式会社シーソーゲーム