EU外相が支援継続強調 ロシア軍攻撃で大規模停電

ボレル外交安全保障上級代表=3月(ゲッティ=共同)

 【キーウ共同】欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は9月30日、ウクライナ南部オデッサを訪問し「ウクライナはロシアの侵略から自らを守り、領土の完全な支配を取り戻す権利を持つ」と述べて支援継続を表明した。東部・南部計4州の併合をロシアが一方的に宣言してから同日で1年となったことに言及し、改めて連帯を示した。

 ウクライナメディアは30日、東部ハリコフ州の発送電施設にロシア軍の攻撃があり、約2万8千世帯が停電に陥ったと報じた。昨冬に続き電力インフラに対するロシアの攻撃が強まるとみられており、ウクライナ側は防衛を強化している。

 南部ザポロジエ州の村落で30日、ロシアのミサイル攻撃があり、民間人5人が負傷した。

 ウクライナ国防省幹部は30日の記者会見で、元ロシア軍兵士がロシア兵に対する投降工作に関与していると発表した。この元兵士はこれまで11人の投降に関わったという。ウクライナは投降を希望するロシア兵に電話相談窓口を設けており、今年3月以降、1万件近くの相談があったという。

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