アロンソ、すぐにF1を離れるつもりはないと語る「僕が一番やりたいのはF1でレースをすること」

 アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、今年F1キャリアの20年目を迎えているが、すぐにF1を離れることはないと語った。

 第16戦シンガポールGPの16周目、アロンソは重要な節目に到達した。彼はF1史上初めて10万kmを走行したドライバーになったのだ。10万kmはレースでの走行距離で、テスト、フリー走行、予選に関する統計はない。そして10万は42歳のアロンソにとって十分とは言えない。クリプト・ドットコムの『Born Brave』キャンペーンのインタビューでアロンソは語った。

「僕はすぐにはやめない。ドライビングの喜びは僕をレースの世界へ呼び戻し続ける。F1マシンをドライブできるのはとても光栄だと感じている。僕は3歳からドライビングしている。人生のほぼすべての時間、ステアリングを握っている。やっていてこれが一番心地いいことなんだ。ドライビングしている時は、最高の状態だ。朝起きるたびにやることをひとつ選ぶことができれば、僕はF1ドライバーになることを選び続けるだろう」

2023年F1第17戦日本GP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 2001年にF1デビューを果たしたアロンソは、2002年はテストドライバーとして過ごしたものの、その後2018年までF1に参戦。2019年と2020年はWEC世界耐久選手権に出場したが、2021年にはF1に復帰し、2024年に21回目のF1シーズンを迎える。

「F1にこれほど長くいるとは考えていなかった。自分がF1サーカスの一員だと感じたことがなかったからだ。華やかさやショーなど、サーキットで行われているレース以外のことについてはね」

「若い頃の自分が、42歳でF1の最高レベルを走っている自分を見ても驚かないと思う。その頃でさえ、自分がどれだけレースを愛しているかわかっていたからだ。F1でレースをすることが、僕が一番やりたいことなんだ。世界中で最高のカテゴリーだ。モータースポーツの最高峰だよ。それに速さがあると感じているなら、止める必要があるだろうか?」

 アロンソの前回のグランプリ優勝は、2013年にバルセロナ−カタロニア・サーキットで開催された彼のホームレースでのことで、10年以上前のことだ。だからといって彼がまた優勝できないということではない。

「勝利への野望は常にある。それは第1日目からあったし、今も同じレベルの野望を抱いている。出走するすべてのレースでは、たとえ優勝を争える強さがないとしても、1%の自分は、バイザーを下ろしてグリーンライトが出た時、今日は勝てるかもしれないと望んでいる。99%の確率でそうはならないが、一度成功すれば待つだけの価値があるし、費やしたすべての努力にも価値があるものだ」

2023年F1第14戦オランダGP 2位に入賞したフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

© 株式会社三栄