茨城・常総水害8年 復興祈念、12時間サッカー 400人超、ボール追う

常総水害からの復興を祈念する「第1回12時間東西対抗サッカー大会」でプレーする子どもたち=常総市上蛇町

2015年の関東・東北豪雨によって鬼怒川堤防が決壊した茨城県常総市の常総水害から8年。同市の早期の完全復興を祈念する「第1回12時間東西対抗サッカー大会」(常総スポーツクラブ主催)が30日、同市上蛇町の吉野サン・ビレッジで開かれた。同市内で活動する19チームが参加し、熱戦を繰り広げた。

同大会は、水害からの復興を目指して市全体で取り組める活動をしようと、同クラブでヘッドコーチを務める猪瀬芳美さん(70)が企画。猪瀬さんは「今まで以上の活気ある常総市になってほしい。大会を皮切りに地域を盛り上げるイベントが他にも波及していけば」と思いを込める。

大会には、小中高生や女性、社会人のチームが参加。参加選手は400人を超えた。鬼怒川を境に拠点を置く地域によってチームを東西にグループ分けする東西対抗戦の形式をとり、計21試合を午前9時から午後9時まで12時間行った。

対抗戦の勝敗は全試合の総得点数で決定。今回は65-57で西側が勝利した。

小学生チームの試合では、児童らが「行け行け」、「1点でも取るぞ」など声をかけ合いながら、精いっぱいボールを追いかけた。

参加したバンビーノSCの加瀬広和君(11)は「常総市民として復興を願い戦った」と話した。

また、会場では9月8~9日に県北地域を襲った台風13号による大雨被害への義援金の募集も行われ、小学生が支援を呼びかけた。

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