佐世保・相浦川橋の4車線化拡幅工事 長崎大生が見学 インフラ整備の認識深める

4車線化が進む相浦川橋の拡幅工事現場を見学する長崎大生=佐世保市

 長崎大工学部社会環境デザイン工学コースの学生約50人が、西九州自動車道佐世保道路の4車線化事業が進む佐世保市の相浦川橋の拡幅工事現場を見学した。現場見学の授業の一環で、道路インフラ整備について認識を深めた。
 工事は西日本高速道路(NEXCO西日本)九州支社が発注し、大島造船所(西海市)九州営業所が受注。現在の片側1車線の対面通行の橋を、4車線に拡幅するために鋼橋の架設工事をしている。鋼橋は同造船所の大島工場で製作した。
 橋長は二つの橋桁を合わせ約100メートル。昨年12月、工事に着手した。工期は来年4月までの予定。その後、舗装工事などが行われる。
 見学会は両社の担当者が対応。学生たちは実際に橋に登り、工事が進む状況の説明を受けた。その後、近くの現場事務所で概要説明があり、現在の供用線との間に約100ミリの隙間を空けて架設する高度な技術などについて学習した。
 大島造船所九州営業所の後藤泰浩所長は「社会インフラの整備が進む現場を実際に見てもらった。建設業界は人材不足。興味を持ってもらい、進路の選択肢にしてほしい」と話した。3年生の椎山美奈子さん(20)は「新鮮な体験。完成したときの達成感は大きいと思う。道路やダムの工事が好き。施工管理の仕事をしたい」と抱負を語った。
 4車線化工事は佐々インターチェンジ(IC)から佐世保大塔ICまでの区間で進められており、2027年度の全面供用を目指している。


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