茨城県芸術祭 多彩な美、秀作ずらり 洋画や書、7科に1724点 美術展覧会開幕

一般入選を中心にベテランの力作などが並び、足を止めて熱心に鑑賞する人々=水戸市千波町

茨城県芸術祭のメイン催事、美術展覧会が30日、同県水戸市千波町の県近代美術館とザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開幕した。日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書、写真、デザインの7科で、一般入選や全国的に活躍するベテラン勢など多彩な作品計1724点を一堂に展示。同日は開館時刻の前に駆け付ける美術愛好家らの姿も見られ、両会場は多くの鑑賞者でにぎわった。

各会場には、特賞や優賞に選ばれた一般出品作や、茨城県を代表する役員や会員らの作など、技法や画風、題材などに趣向を凝らした秀作がずらりと並ぶ。来場者は足を止めてじっくりと眺めたり、同行者と感想を述べ合ったりと、思い思いに鑑賞を楽しんでいた。

デザインの部で入選した水戸市の湯舟ヒノキさん(32)は「顔も名前も分からないが、市展などで見かけた作風の人が大集合していて安心感がある。他の公募展にも出品してみたい」と意欲的に語る。

夫婦で会場を訪れた八千代町の大久保安雄さん(72)は「発想やイメージを出すのが巧み。どれも素晴らしいとしか言いようがない」と感心していた。

10月15日まで。午前9時半から午後5時(入場は同4時半)。2、10日は休館。入場料は一般800円、高校生以下無料。書のみ前・後期制で作品を入れ替え、8日から後期となる。

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