2位のバニャイア「赤旗は正しかったけれどチャンスを失った」/MotoGP第14戦日本GP

 モビリティリゾートもてぎで開催された2023年MotoGP第14戦日本GP。MotoGPクラスの決勝レースが10月1日に行われるもレースは雨のため12周で赤旗終了となり、ホルへ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が優勝。ランキングトップのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は2位でレースを終えた。

 土曜日の予選でをマルティンに次ぐ2番手となったバニャイア。スプリントレースで3位表彰台を獲得するも、ランキング2位のマルティンに8ポイント差と迫られた。

 迎えた決勝レース。ウォームアップラップ直前に雨が降り出し、レインタイヤを履くマシンへの交換であるフラッグ・トゥ・フラッグを許可するホワイトフラッグが提示された。

 バニャイアは、他のライダー同様スリックタイヤを履いて2番グリッドからスタート。先頭を走るマルティンが少し躊躇する中で、バニャイアは迷わずピットイン。

 レインタイヤに履き替えた後は、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)に続きウエットタイヤ勢の2番手を走行。5周目には前後のライダーとともにスリックタイヤを履くライダーをパスしていく。

 6周目、すぐ後ろを走行していたマルティンがバニャイアと先頭のアレイシ・エスパルガロを一気に抜いてトップに浮上。バニャイアもマルティンに次いで、ペースが落ちていたエスパルガロを交わし2番手となる。

フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/MotoGP第14戦日本GP

 しとしとと降り続いていた雨は次第に激しくなり、13周目に赤旗が提示されてレースは中断。その後、再開されたがウォームアップラップ中に再び雨が強くなり、2度目の赤旗が掲示。レース結果は12周終了時点の順位となった。

 ちょうど50パーセントを走行していたため、フルポイントが授与。バニャイアは2位で20ポイントを獲得するも、マルティンが優勝したことでポイントランキングは3ポイント差に縮まった。

レース後、サムアップで2位を喜ぶフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/MotoGP第14戦日本GP

 2位でレースを終えたバニャイアは「すごくトリッキーだった」と日本GPを振り返る。

「フラッグ・トゥ・フラッグ後、ピットリミッターでスタックしてしまってポジションを3、4個落としてしまった。そのあとはコースコンディションに合わせて、コーナー出口でスロットルとリヤタイヤをあまり使いすぎないようにコントロールした。あまりプッシュすることなく、少しずつ順位を上げていくことができたよ」

「マルティンをパスするために毎ラップ頑張ったけれど、赤旗が出た時は本当に救いだと思った。雨が強くなっていて、バイクをコントロールできなくなるほどの状況だったので正しいタイミングだった」

「ただ、リヤタイヤをマネジメントしていたからレース終盤は強かったと思う。(赤旗終了で)チャンスを失ったかな。ミディアムタイヤを選択していたので、リヤタイヤをあまり消費しないようにしていたんだ」とバニャイア。

フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/MotoGP第14戦日本GP

 赤旗中断前の路面状況については、「メインストレートや2コーナー、バックストレート、そして特に10コーナーがひどかった。(ヨハン)ザルコが転倒したところは川のように水が流れていて、とても危なかった。赤旗が振られる前の周から僕は赤旗をリクエストしていたんだ」と振り返った。

 ランキングトップを守るも、マルティンに3ポイント差と迫られたバニャイア。

「残り6戦12レース、面白くなると思うよ。すごいバトルになるかもしれないね。とても難しいけれど、今週末はとても良いバイクのセッティングを見つけたので、少しよくなった。ホルヘだけでなく他のライダーともバトルになると思うし、次のインドネシアでも頑張りたい」と語っている。

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