フルセットにまで及ぶ激闘から一夜、慶大は強豪・東海大に立ち向かった。第1セットは序盤の点差を埋められないまま試合が進み、後半には粘り強い攻防の中でミスを引き出されさらに点差を広げてセットを失う。第2セットも連続得点を許し自分たちのリズムを作り出せないまま終え、つづく第3セットは苦しい状況の中でも強気の攻撃で点差を縮めたがまたも主導権を奪えずストレート負けを味わった。
2023年10月1日(日)
秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦
第5戦 慶大×東海大 @日吉記念館
得点 慶大 セット 東海大 17 1 25 17 2 25 19 3 25
出場選手(サーブ順) ポジション 背番号 名前(学部学年・出身校) OH 1 島田航希(経4・慶應) MB 8 芳賀祐介(環3・札幌北) OP 3 渡邊大昭(商3・慶應) OH 6 山口快人(経1・慶應) OP 2 松本喜輝(環4・九州産業) S 15 久保田健介(商2・慶應湘南藤沢) L 7 山元康生(法2・慶應) 途中出場 OH 25 野口真幸(商1・慶應) MB 9 松山鼓太郎(商1・慶應) OH 11 入来晃徳(環2・佐世保南)
山元の安定したサーブレシーブでセッターにつなぐ
第1セット、昨日に引き続き山元康生(法2・慶應)が安定したサーブレシーブを見せるがブロックアウトなどで早くも序盤に4連続失点。タイムアウトを挟み、バックトスを受けた渡邊大昭(商3・慶應)が力強いスパイクで点を奪取、さらにクイック攻撃にも久保田健介(商2・慶應湘南藤沢)・松本喜輝(環4・九州産業)がブロックで張り付きボールを相手コートに落とすなど慶大の好プレーも多かったが、双方とも攻撃の手を緩めず試合は序盤についた4点差を維持したままセット後半に突入した。ここで相手がつき放しにかかる。サーブ・スパイクを拾われ続け慶大はミスを引き出されるとともにブロック横を通すスパイクが堅実に決められ19―12と点差が開いた。終盤に松本が慶大としてはこのセットで唯一のサービスエースを決めるも、その後は浮いたサーブレシーブをダイレクトで押し込まれるなど再び些細(ささい)なミスにつけ込まれ、16―25でこのセットを落とした。
島田のスパイクに芳賀もつづく
第2セット、序盤にサーブレシーブが安定せず立て続けに3失点するも、島田航希(経4・慶應)が冷静にブロックアウトを取り流れを断ち切る。その後もブロックをうまく使ったスパイクで芳賀祐介(環3・札幌北)・渡邊を中心に点を重ねて3―6とするものの、シーソーゲームの中で時折相手に連続得点を許してしまいついに5―11とダブルスコアをつけられる。ただ慶大のタイムアウトを挟んだ直後には松本が2枚ブロックをもはねのける威力のスパイクを決め会場を沸かせる。ここで勢いに乗り巻き返したいもののピンチサーバー・野口真幸(商1・慶應)のサーブが惜しくもネットにかかり8―14とするとここからは再び1点を取り合う競り合いに。終盤も島田が緩急ある攻撃で得点につなげるが、相手に主導権があるなかであと一つ突破口をつかめなかった慶大。17―25と再び大差でこのセットを落とした。
新たにコートに入った松山らがチームを刺激する
何としてでも取りたい第3セット目。序盤に山口・芳賀のスパイクが決まるも、その後サーブミスや相手の圧倒的な攻撃によって4点を連続して失い慶大はタイムアウトを取る。しかしこの苦しい状況のなか、チームに勢いをつけたのは慶大のエース・松本だった。松本の強烈なスパイクで相手を崩したところで、島田や松山鼓太郎(商1・慶應)がスパイクをしっかり決め、点差を縮めていった。また17―20の場面、不運にも相手のサーブがネットインし、上手くレシーブを返せず点を落とすも、その後すぐのプレーで松本が驚異的なスパイクで相手を崩し、今度は自らスパイクを決めて嫌な流れを断ち切った。ただ、セット終盤、東海大の安定したプレーを前に満足な攻撃の形を作ることができず慶大は19―25で敗戦を喫した。
(取材:上村真子、五関優太)
以下、選手コメント