米国務省の官吏のように振る舞うIAEA事務局長を厳しく非難 朝鮮原子力工業省代弁人の談話

朝鮮民主主義人民共和国原子力工業省のスポークスマンは2日、国際原子力機関(IAEA)が米国の意図に従い反朝鮮「決議」をでっち上げたことを非難、糾弾する談話を発表した。

談話は、「公正さ維持という国際機関としての初歩的な使命さえ投げ捨て、米国の御用機関に完全に転落した国際原子力機関の不正常な振る舞いを断固と糾弾・排撃する」と指摘、「この地上に、米国の暴政の核兵器が残っており、帝国主義侵略勢力が存在する限り、朝鮮民主主義人民共和国の核保有国地位は絶対不変であろうし、われわれは敵対勢力の主権侵害行為に対していささかも許さないであろう」と、強調した。

以下は談話の全文。

去る9月29日、国際原子力機関(IAEA)第67回総会で米国とその追随勢力の共謀の下、反朝鮮「決議」がまたもやつくり上げられた。

われわれは、公正さ維持という国際機関としての初歩的な使命さえ投げ捨て、米国の御用機関に完全に転落した国際原子力機関の不正常な振る舞いを断固と糾弾・排撃する。

われわれはすでに1990年代の初めに、米国の対朝鮮敵視策動に露骨に便乗して反朝鮮敵対行為に狂奔した国際原子力機関から正々堂々と脱退したし、機関はわが国家の主権行使に対してあれこれと言う何の資格や名分もない。

特に、昨年に国家核戦力政策に関する法令が発布されたのに続いて、今回行われた最高人民会議第14期第9回会議で核戦力建設に関する国家活動の原則が共和国の最高法である社会主義憲法に明記されることで、われわれの核保有国地位は不可逆的なものになったし、これは誰かが否定するからといって他にはなりえない厳然たる現実である。

にもかかわらず、米国とその追随勢力はいまだに国際機関のネームプレートを盗用してかたくなで紋切り型の無理押し主張で一貫した「決議」をつくり上げるのに執着している。

敵対勢力のこのような振る舞いは、国際核不拡散体制に重大な脅威を与える自分らの犯罪的行為を覆い隠し、われわれの合法的な核活動を不法化することによって、対朝鮮敵視政策を合理化しようとする腹黒い下心の発露である。

より看過できないのは、機関の事務局長がわれわれの「7次核実験切迫説」という謀略資料を持ち歩いて反朝鮮圧迫雰囲気の醸成に率先先頭に立っていることである。

事務局長のこのような疲れを知らない「熱誠」が自分の職分に対する「高度の責任感」から発したものではなく、米国と西側の機嫌を取るためであることは、あまりにも明白である。

現事務局長の治下にある国際原子力機関は、米国と西側の核拡散行為である「AUKUS(オーカス)」協力、日本の核汚染水放流を黙認・助長したことで、国際社会の非難を受けている。

われわれは今回の機会に、国際機関の首長というメンツも忘れ、米国務省の官吏のように振る舞う事務局長にわれわれの原則的な立場を再度明白にしようとする。

この地上に、米国の暴政の核兵器が残っており、帝国主義侵略勢力が存在する限り、朝鮮民主主義人民共和国の核保有国地位は絶対不変であろうし、われわれは敵対勢力の主権侵害行為に対していささかも許さないであろう。

国際原子力機関が米国の御用ラッパ手という国際的非難を受けないことを願うなら、反朝鮮報告書の採択と「決議」のつくり上げ、機関の査察人員を待機させるような空虚な事に余計な時間と精力を浪費するのではなく、「AUKUS」を通じた米国の核拡散行為、日本の核汚染水放流、米国の核実験場拡張などのような国際社会が直面した難問題の解決に専念する方がよかろう。(了)

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