醸造だけで美味追求「減塩寒仕込み醤油 蓮華」 宮島醤油

宮島醤油(本社・佐賀県唐津市、宮島治社長)は今年7月に発売開始した「減塩寒仕込み醤油 蓮華」の販売に力を入れている。減塩でありながらうま味を多く含み、醸造だけでおいしさを実現した。健康を気にする減塩調味料のユーザーや、通常の醤油に塩辛さを感じる消費者へ新しい選択肢を提案する。

うま味調味料、保存料を使わずに醸造だけでおいしさを追求した。通常のさいしこみ醤油に比べて食塩分を35%カットしながら、うま味を多く含み、減塩を感じさせない。JAS規格はさいしこみの最高ランクである超特選だ。

「減塩寒仕込み醤油 蓮華」(宮島醤油)

減塩醤油は低い塩分で仕込むともろみの管理が難しいこともあり、脱塩装置を使用し、直接塩分を除去する脱塩法が一般的だ。同社では試行錯誤の末、低塩分のもろみを発酵させる管理技術の確立に成功。「減塩寒仕込み醤油 蓮華」はこの低塩仕込み法によって作られる。冬の寒い季節に仕込み、春の温かさとともに発酵・熟成させる年に一度の限定醸造だ。

同商品は寒い時期に仕込み、初夏に搾る。秋の田畑に種を蒔き、春に可憐な花が咲く蓮華のようだ。花言葉の「心が和らぐ」ように料理にそっと寄り添える調味料。そんな思いを込めて「蓮華」と名付けた。

容器の瓶は、かつて醤油を詰めて出島から海外へ送られたコンプラ瓶をイメージした。300㎖、税込1千620円。初年度は3千本の限定販売で、高級スーパー、百貨店、同社オンラインショップにて販売している。

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