ニッコロ・ブレガ、2023年のWSS王者に輝く。来季はSBKに昇格でAruba.itドゥカティからバウティスタのチームメイトに

 9月29日〜10月1日、2023年スーパースポーツ世界選手権(WSS)の第11戦ポルトガルがアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで開催され、レース1を制したニッコロ・ブレガ(Aruba Racing WorldSSP Team)がシリーズチャンピオンを獲得した。

 ブレガは、23歳のイタリア人ライダーだ。2016年からロードレース世界選手権のMoto3にフル参戦し、2019年にはMoto2に昇格して2021年まで参戦していた。

 2022年からはWSSに戦いの舞台を移し、Aruba.it Racing WorldSSP Teamから参戦した。初年度は優勝こそなかったものの、9度の表彰台を獲得してランキング4位で終えている。

チャンピオンに輝いたニッコロ・ブレガ(Aruba Racing WorldSSP Team)/2023WSS第11戦ポルトガル

 シーズン2年目となった2023年も同チームから継続参戦し、第1戦オーストラリアのレース1で初優勝を飾り、レース2も制してダブルウイン。そこから勢いを見せたブレガは、第10戦アラゴン終了時点で13度の優勝を含む、計17度の表彰台を獲得していた。

 そして、今大会の第11戦ポルトガルでのレース1で14度目の優勝を飾り、ランキング2位のステファノ・マンジ(Ten Kate Racing Yamaha)と85ポイントのアドバンテージを広げたことから、残り3レースを残してブレガがチャンピオンに輝いた。自身にとって初の世界選手権制覇となり、またドゥカティにとってもWSSでのチャンピオン獲得は1997年以来の2度目で快挙となった。

 そんな彼は、2024年シーズンはスーパーバイク世界選手権(SBK)への昇格がすでに決まっている。2022年の王者に輝き、2023年も圧倒的強さでランキング首位に立っているアルバロ・バウティスタとともに、Aruba.it Racing – Ducatiから参戦することになる。

チャンピオンに輝いたニッコロ・ブレガ(Aruba Racing WorldSSP Team)/2023WSS第11戦ポルトガル

■ニッコロ・ブレガ
「信じられない気持ちだよ。多くのハードワーク、集中力、チームとの共同作業、そして家での孤独な作業の末に、最終的に僕が、そして僕らがワールドチャンピオンになれた。バイクに乗るのが楽しくなくなり、トレーニングもベストな状態ではなかったからだ」

「結局は速く走るため、そして勝つために、最高のパフォーマンスを発揮するために役立っていないと思われることをすべて変えようとしたんだ。最終的には、すべてのハードワークが報われたんだ。たとえプレッシャーがあったとしても、ドゥカティのようなメーカーがサポートしてくれるのは信じられないことだよ」

「プレッシャーが必要だったのかもしれない。ドゥカティにとって、スーパースポーツで初のタイトル獲得はとても感慨深い。彼らに感謝している。決して楽ではなかった期間を経て、今シーズンは大きく成長することができた。この先、パニガーレV4Rに乗ってAruba.it Racing – Ducatiのガレージに入るのが待ち遠しいよ」

チャンピオンに輝いたニッコロ・ブレガ(Aruba Racing WorldSSP Team)/2023WSS第11戦ポルトガル
チャンピオンに輝いたニッコロ・ブレガ(Aruba Racing WorldSSP Team)/2023WSS第11戦ポルトガル
ニッコロ・ブレガ(Aruba Racing WorldSSP Team)のチャンピオンヘルメット/2023WSS第11戦ポルトガル

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