地震被災モロッコ 現状や支援報告 AMDA派遣看護師、岡山で会見

現地で支援活動に当たる藤本さん(右から2人目)=AMDA提供

 9月に地震が起きた北アフリカのモロッコ中部に入り、被災者支援に当たった国際医療ボランティアAMDA(岡山市北区伊福町)派遣の看護師2人が2日、同市内で記者会見し、現地の状況や支援活動について報告した。

 荻野祥子さん(44)=東京=と藤本智子さん(47)=同=が、現地時間9月14日にモロッコに到着。現地NGO(非政府組織)とともに、震源地近くの山岳地帯を中心に被災者の健康診断や支援物資の仕分け作業に当たるなどした。

 2人は会見で、地震への恐怖から屋内で寝ることを避ける人がいたり、子どもたちの絵の中に倒壊した建物や負傷者が描かれたりしたことを紹介し、精神的ケアの必要性を訴えた。今後の支援については「生活や建物が整うことが安心につながる。生活再建は急ピッチで進んでおり、それに合わせた定期的な健康チェックが必要」と述べた。

 地震は現地時間9月8日深夜に発生。現地の報道によると38万人以上が被災し、少なくとも死者は2946人、負傷者は5674人に上る。

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