記録的に暑かった9月 全国101地点で高温1位記録更新 天候のまとめ

9月の天候まとめ 出典=気象庁HP

 気象庁は2日(月)、9月の天候まとめを発表した。暖かい空気に覆われると共に、南から暖気が流れ込みやすい時期があったため、気温は全国的にかなり高くなった。特に、東・西日本で記録的に高く、9月として1位の記録的な高温となった。

記録的高温

 平年に比べて偏西風が北に偏って流れ、太平洋高気圧が強かったため、月を通して全国的に暖気に覆われやすく、中旬を中心に南から暖かい空気が流れ込みやすかった。また、近海の海面水温が記録的に高かった。

 これらの影響で、月平均気温は全国的にかなり高く、稚内(北海道)、久米島(沖縄県)など101地点で月平均気温の高い方からの1位を更新した。月平均気温偏差は東日本で+3.1℃、西日本で+2.3℃と、1946年の統計開始以降、9月として1位の記録的な高温となった。28日には、甲府・静岡で35℃を超え、過去最も遅い猛暑日となり、東京都心で年間真夏日が過去最も多い90日となった。

たびたび線状降水帯が発生

 北日本は上・中旬を中心に前線や低気圧の影響を受けやすく、上旬は北日本の太平洋側で記録的な大雨となった所もあった。一方、東・西日本は太平洋側を中心に、前線や低気圧の影響を受けにくかった。このため、降水量は西日本の太平洋側でかなり少なく、屋久島(鹿児島県)、松山、多度津(香川県)の3地点で、月降水量の少ない方からの1位を更新した。

 9月3~4日は熱帯低気圧の影響で、関東や東北太平洋側で局地的に大雨となった。6日は前線や熱帯低気圧の影響で、東北南部で大雨となった。8日は台風13号の北上に伴い、千葉や茨城、福島で記録的大雨となり、茂原(千葉)で半日で371.5ミリを観測した。14~15日は前線や湿った空気の影響で、長崎県で線状降水帯が発生。湿った空気や前線の影響で、21日は奈良県と和歌山県で線状降水帯が発生した。

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