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生活保護の基準を引き下げたのは違憲などとして、広島県内の受給者52人が引き下げ処分の取り消しを求めた裁判で、広島地裁は2日、51人の処分を取り消す判決を言い渡しました。
この裁判は、県内の生活保護受給者が、国の決定に基づいて自治体が生活保護の基準を引き下げたのは「健康で文化的な生活」を保障した憲法に反するとして処分の取り消しを求めていたものです。
広島地裁の 大浜寿美 裁判長は、「生活水準にどう影響するのか、専門的な考察がされなかった」と指摘。その上で「生活保護の受給世帯と一般世帯の消費実態の違いを踏まえておらず、違法だ」として、原告52人のうち51人の処分を取り消し、外国人1人の訴えを却下する判決を言い渡しました。
原告の1人 中村絹枝 さん(79)
「きょう勝てたのはとてもうれしいんですけど、これからまた高裁で戦うことを決意いたしております」
同様の裁判は全国の地裁であり、これまでに今回の広島を含む12件で原告が勝訴、10件で敗訴しています。