今年は “史上最も暑い”9月だった 西日本&東日本 気象庁発表 異常に高い海水温も影響か 中国地方も各地で最高記録を続々更新 

“史上最も暑い”9月 西日本&東日本 異常に高い海水温も影響か

残暑が厳しかった2023年の9月。気象庁が発表した9月の天候まとめによると、気温は全国的にかなり高く、特に東・西日本では記録的に高くなりました。月平均気温の平年差は、東日本で+3.1℃、西日本で+2.3℃となり、1946 年の統計開始以降、9 月として東・西日本では 1 位の記録的な高温となりました。

9月の記録的な暑さの要因について気象庁は、平年に比べて偏西風が北に偏って流れ、太平洋高気圧が日本の東からはるか東にかけて強かっ たため、月を通して全国的に暖かい空気に覆われやすく、9月中旬を中心に南から暖かい空気が流れ込みやすかったとしています。

また、日本周辺の海域で海面水温が記録的に高かったことなども影響しているとしています。9月の日本近海の海水温は平年差+1.6℃となり、統計を開始した1982年以降で9月として最高となっています。これまでの2010年と1999年の+0.8℃を大きく上回る記録的な高さです。

2023年9月の日本の平均気温の基準値(1991〜2020年の30年平均値)からの偏差は+2.66℃で、1898年の統計開始以降、2012年を大幅に上回り最も高い値となりました。日本の9月の平均気温は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期的には100年あたり1.33℃の割合で上昇しています。

史上最も高い気温、最低気温25℃以上の日数が最多… 9月の暑さの記録を次々更新

1946年の統計開始以降で、9月の月平均気温の最高記録を更新したのは以下の地域です。

東北地方、関東甲信地方、北陸地方、東海地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州北部地方*、九州南部、奄美地方* (*はタイ記録)

中国地方全体の平均気温は、広島県(3)・岡山県(2)・島根県(3)・鳥取県(3)の計11地点の観測データをもとにしています。9月の月平均気温の最高気温を更新したのは岡山県の1地点を除く以下の10地点です。(山口県は九州北部地方に含まれる)

西郷+2.5℃、松江+2.3℃、境+2.4℃、米子+2.6℃、鳥取+2.7℃、浜田+2.2℃、津山+2.8℃、広島+2.5℃、呉+2.5℃、福山+2.7℃

広島市中区では9月4日に最高気温37.4℃を観測。これは9月としては史上初めて37℃台となり、観測記録が残る過去144年間で最も高い記録となりました。

また、最低気温が25℃以上の日数は11日に達し、2010年と並んで最も多い記録となりました。

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