北見中央病院を運営していた(医)治恵会[北海道]が事業停止、今後は破産へ

(医)治恵会(北見市)は9月30日、外来患者の受け入れを停止した。現在入院中の患者については転院手続きを行い、終了後に破産を申請する予定。
負債総額は6億5459万円(2022年8月期決算時点)。

1968年に石川外科医院を開業後、1978年に北見中央病院と名称を変更。「北見中央病院」と「くんねっぷ治恵クリニック」の経営を目的に医療法人として設立した。
神経内科、内科、外科、整形外科、消化器内科、乳腺外科、禁煙外来を診療科目とし、病床40床を有していた。介護事業も行っていた2004年8月期には、ピークとなる売上高19億2394万円を計上した。

しかし、2012年8月に介護事業を移管し、「くんねっぷ治恵クリニック」を閉院したことで、2013年8月期の売上高は9億1087万円まで減少。その後も診療体制の変化や施設の老朽化等もあって減収傾向が続いていた。
コロナ禍に入ってからは年間売上高が4億円台まで落ち込み、連続赤字計上により2020年8月期には債務超過に転落。2022年8月期も売上高は2億5480万円にとどまり、2億308万円の赤字を計上した。

2022年から院長が不在であったことや外来患者が減ったことにより、先行きの見通しが立たず、今回の措置となった。

※(医)治恵会(TSR企業コード:070031410、法人番号:3460305000150、北見市とん田東町383、設立1999(平成11)年8月)

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