「東京プラス歯科矯正歯科」を全国に展開する(医)社団友伸會[豊島区]が民事再生法を申請

(医)社団友伸會(豊島区)は9月29日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は柴原多弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、千代田区大手町1-1-2)。監督委員には髙木茂弁護士(銀座木挽町法律事務所、中央区築地4-2-11)が選任された。

負債総額は債権者150名に対し約37億3000万円。

全国に歯科クリニックを展開する医療法人。「東京プラス歯科矯正歯科」のクリニック名で展開し、一般歯科や予防歯科、審美歯科のほか、マウスピース矯正をはじめとする矯正治療などに定評があった。新規開設やM&Aを通じてクリニック数を伸ばして業容を拡大。提携医院を含めて全国に約30カ所にまで増やし、2016年8月期に5億6529万円だった売上高が、5年後の2021年8月期は86億3369万円にまで拡大していた。

しかし、同業他社からの事業譲り受けや新規開院などによる急激なクリニック数の増加に伴い、資金需要も活発化。また、新型コロナウイルス感染拡大以降は事業環境も悪化し、2022年8月期は売上高80億3538万円にダウンし、5億5641万円の赤字を計上していた。

資金繰りが悪化がするなか、2022年12月には中小企業活性化協議会を通じて金融機関やリース会社に対して返済猶予を要請。以降、再建に取り組んでいたが、法的整理に踏み切った。

なお、スポンサー支援によりクリニックの営業を継続していく意向。

※(医)社団友伸會(TSR企業コード:294157441、法人番号:4013305001798、豊島区南池袋2-29-9、登記上:豊島区西池袋3-17-3、設立2002(平成14)年2月)

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