いよいよ明日からプレーオフ開幕 ワイルドカード・シリーズ展望

いよいよ日本時間10月4日からプレーオフの戦いが始まる。ア・リーグは第1シードから順にオリオールズ、アストロズ、ツインズ、レイズ、レンジャーズ、ブルージェイズ、ナ・リーグはブレーブス、ドジャース、ブリュワーズ、フィリーズ、マーリンズ、ダイヤモンドバックスがプレーオフに進出。まずはワールドシリーズ制覇に向けた最初の関門である、2勝先取制のワイルドカード・シリーズがスタートする。

昨季はアストロズが2017年以来6年ぶりとなるワールドシリーズ制覇。2017年の世界一は数年後に発覚した「サイン盗み問題」によって疑惑の優勝となってしまったが、昨季はダスティ・ベイカー監督のもとで球団史上2度目となる世界一に輝いた(ベイカー監督にとっては初の世界一)。もしアストロズが連覇すれば、1998~2000年のヤンキース(3連覇)以来、今世紀初のワールドシリーズ連覇となる。

一方、球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指すのは、レイズ、レンジャーズ、ブリュワーズの3球団だ。レイズは2008年と2020年にリーグ優勝を果たしたが、いずれもワールドシリーズで敗退。レンジャーズは2010年から2年連続でリーグ優勝したが、どちらも世界一には届かなかった。ブリュワーズはまだア・リーグに所属していた1982年に1度だけワールドシリーズに進出。このときは現在同地区に所属するカージナルスの前に3勝4敗で惜しくも敗退となった。

ワイルドカード・シリーズは第3シードと第6シード、第4シードと第5シードの対戦となり、ア・リーグはツインズとブルージェイズ、レイズとレンジャーズ、ナ・リーグはブリュワーズとダイヤモンドバックス、フィリーズとマーリンズが激突する。2勝先取制(最大3試合)であり、3試合とも上位シード球団の本拠地で開催される。

ツインズ対ブルージェイズは、両軍とも優秀な先発投手を揃えており、打線がいかに先発投手を攻略できるかがカギとなりそうだ。初戦はパブロ・ロペスとケビン・ゴーズマン、第2戦はソニー・グレイとホセ・ベリオスのマッチアップが予定されており、おそらく第3戦はジョー・ライアンとクリス・バシットの投げ合い。よって、前田健太と菊池雄星はともにブルペンで出番を待つことになる。ツインズが2004年から続くプレーオフ18連敗を止めることができるかという点にも注目が集まる。

レイズ対レンジャーズは、オリオールズに次ぐリーグ2位の99勝を挙げたレイズが優勢か。レンジャーズは9月以降、チーム防御率5.17と苦しい戦いが続き、最後の最後で地区優勝を逃した。リーグトップの得点力を誇る打線がレイズ投手陣を打ち崩せなければ、早々にプレーオフの舞台から姿を消すことになるだろう。

ブリュワーズ対ダイヤモンドバックスは、ブリュワーズにブランドン・ウッドラフの離脱という誤算があったものの、ブリュワーズはコービン・バーンズとフレディ・ペラルタ、ダイヤモンドバックスはザック・ギャレンとメリル・ケリーという2本柱を擁している。ダイヤモンドバックスは登板間隔の都合上、ギャレンとケリーは第2戦以降しか使えないため、初戦には新人ブランドン・ファートが先発する。ブリュワーズとしては、バーンズとファートのマッチアップとなる初戦は絶対に落とせない試合となる。

フィリーズ対マーリンズは、ワイルドカード・シリーズで唯一の同地区対決となり、レギュラーシーズンで5.5ゲーム差をつけたフィリーズが優勢であることは間違いない。ザック・ウィーラーとアーロン・ノラの2本柱であっさりスイープする展開も考えられる。しかし、得失点差がメジャー21位の-56でありながらプレーオフ進出を果たしたマーリンズの底力は侮れない。マーリンズは1点差ゲームに33勝13敗とめっぽう強く、フィリーズの強力打線を抑えて接戦に持ち込むことができれば、マーリンズにも勝機はあるだろう。

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