和歌山県は2日、自宅でフグを調理して食べた有田市の70代男性が、フグ毒(テトロドトキシン)による食中毒になったと発表した。入院中だが快方に向かっているという。また、男性にフグを販売した有田市宮崎町の「武敏(たけとし)商店」は魚介類販売業の許可を受けていなかったとして、保健所が9月28日、営業禁止を指示した。
県によると、男性は27日にフグを購入、帰宅後に煮付けにして食べ、救急車で病院に運ばれた。意識喪失や呼吸困難、手足のしびれなどの症状があったという。
症状がフグ毒特有のものであることや、診察した医師から食中毒の届け出があったこと、調理したフグの残品からフグ毒を検出したことなどから、県はフグ毒による食中毒と断定した。フグの種類は不明。
また、県によると、男性がフグを購入した武敏商店は、普段から魚介類を販売しているが、保健所長から「魚介類販売業」の許可を受けていなかった。
県は「フグ毒は猛毒であり、素人の調理で食べることは絶対にやめてほしい」と呼びかけている。