石田ゆり子と吉瀬美智子が「友情~平尾誠二と山中伸弥『最後の一年』~」に2人の妻役で出演

石田ゆり子と吉瀬美智子が、テレビ朝日系で11月11日に放送される、テレビ朝日 ドラマスペシャル「友情~平尾誠二と山中伸弥『最後の一年』~」(午後9:00)に出演。ワールドカップ開催で注目が集まる日本ラグビーの礎を築いた“ミスター・ラグビー”平尾誠二さんを本木雅弘が、ヒトiPS細胞の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授を滝藤賢一が演じ、異なる分野で活躍する2人の知られざる友情物語を描く物語で、夫たちの友情を温かく見守り続ける妻を演じる。

平尾さんは、日本代表として活躍し、代表監督も歴任した元ラグビー選手。神戸製鋼コベルコスティーラーズ総監督兼ゼネラルマネジャーを務め、「2019年のワールドカップ日本大会を成功させたい」「1試合でもいいから、東日本大震災の被災地・岩手県釜石市で試合を行いたい」という熱い思いを抱いていた矢先、突然のがん宣告を受ける。普通なら狼狽(ろうばい)するところだが、持ち前の明るさとおおらかさで冷静に受け止め、病と闘う決意を固める。雑誌の対談で意気投合した平尾さんと親交を深め、家族ぐるみの付き合いをする親友となっていた山中医師は、平尾ががん宣告を受けたことを知り、医師として治療法や病院探しに奔走。病と闘い続けた2人、そして家族が過ごした最後の1年の物語を映像化する。

石田が演じるのは、平尾の妻・惠子。平尾役の本木とは、1991年のドラマ「聖夜に抱きしめて」(フジテレビ系)以来32年ぶりの共演で、演出を手掛ける藤田明二監督とは、ドラマ「美味しんぼ」シリーズ(フジテレビ系)以来24年ぶりの再会となった。

石田は「いつかまたご一緒したいと思っていたので、この作品に参加できて幸せだなぁと思いながら撮影に臨んでいました」と喜びつつ、「今回は重たい内容ですしノンフィクションなので、私が演じる平尾惠子さんももちろん実際にいらっしゃる。そういう緊張感と責任感を常に背負っていた気がします。そして、ずっと『神戸製鋼の平尾誠二さんってすてきだな』と思いながら拝見していたので、妻の惠子さんを演じることへのプレッシャーも相当なものでした」と、重圧を感じながらの撮影だったことを明かす。

本木は病に侵されていくさまを演じるため、撮影の最中に10kgも減量するなど渾身(こんしん)の役づくりを行ったという。石田は「本当に日に日に細くなっていくので、正直心配になるくらいだったんですが、それより何より驚くくらい平尾さんに似てらっしゃるんですよね。でもそれは、本木さんの“演じる”という意味でのプロ意識で。しぐさや言葉の発し方、関西弁のイントネーションはもちろん、平尾さんのVTRをご覧になって『こういうことを言われるんじゃないか』『こういうことは言わないんじゃないか』と、いつも研究されていて、本当に頭が下がりました」と、役者としての本木に感銘を受けたことを告白。

加えて、印象的に残る場面として、本木と共に夕焼けに向かって祈るようにたたずむシーンを挙げ、「その時、本木さんが惠子さんからお借りした平尾さんの上着を着てらっしゃったんです。『誰にも分からないかもしれないけど、特別なシーンだけ、僕はこれを着る』とおっしゃっていた本木さんの言葉は、胸に来るものがありました」と貴重なエピソードも披露した。

そして、吉瀬が扮(ふん)するのが、山中の妻・知佳。自身も医師である知佳は、平尾を救いたい一心で、惠子に厳しいことを言ってしまった夫に「家族の心情をくみ取ることも医師としての役割」と訴えるなど、時に冷静なアドバイスもする。また、平尾の前では気丈に振る舞う惠子が、知佳といる時は思わず涙をこぼしてしまうなど、包み込むような優しさをもつ頼れる存在でもあった。

吉瀬が今回難しいと感じたのは関西弁だったそうで、「自分が思っている関西弁と本当の関西弁はやっぱり違うんですよね。今回は標準語も混ぜていただいたんですが、練習し過ぎて標準語までおかしくなってしまったり(笑)。毎回、直前まで指導の先生と練習して、撮影に臨みました」と奮闘した様子。

続けて、「平尾さんと山中教授にこういう歴史があったということを知らなかったので、今回の撮影を通して、あらためて“友情”っていいなと思いました。惠子さんと知佳さんの女性同士の友情も温かくて、本当にたくさんの方に知っていただきたいですね。そして、病気と向き合う平尾さんの前向きな考え方や、たくましい生き方を知って、自分自身も強くありたいなと思いました」と、二つの友情を見どころとしてアピールしている。

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