幸運もたらす? キツネ顔飾って 県内最大産地高梁でツノナス出荷

キツネの顔に似た形の実から「フォックスフェイス」と呼ばれるツノナス

 黄色い実の形状がキツネの顔に似ることから「フォックスフェイス」と呼ばれるナス科の観賞用植物・ツノナスの出荷が、岡山県内最大の産地・高梁市で始まった。今季は高温の影響が懸念されたが、生育は順調という。11月上旬まで県内や関西方面の市場に送られる。

 JA晴れの国岡山によると、ツノナスは中南米原産。高さ2~3メートルの茎に直径7センチほどの実をつける。水を与えなくても3カ月程度持つため、生け花用に人気が高い。同JAびほく花木生産部会では中井町や川面町などの15戸が約50アールで育てる。

 同部会は昨季並みの5千本の出荷を目指す。同JA直売所・高梁グリーンセンター(同市津川町今津)でも販売するほか、14、15日にはポルカ天満屋ハピータウン(同市中原町)でPRイベントを開く。

 出荷開始に合わせ、9月28日にはキツネにちなむ高梁稲荷神社(同市落合町近似)で生産者ら約20人が順調な出荷を祈願した。荒木一郎部会長(78)は「黄色は幸運をもたらすとされ、縁起の良い作物。玄関などに飾ってほしい」と話している。

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