メトロ・ブーミン、ヒット曲「Creepin’」がアルバムに収録されなかったかもしれない理由を明かす

メトロ・ブーミンがザ・ウィークエンドと21サヴェージと組んだ「Creepin’」は、彼の最新ソロ・アルバム『Heroes & Villains』からの最大のヒット曲となった。ディディとエンヤをフィーチャーしたマリオ・ワイナンズの2004年のR&Bヒット曲「I Don't Wanna Know」をリメイクしたこの楽曲は、米ビルボード・ソング・チャート"Hot 100”で最高位は3位を記録し、2023年上半期を通してTOP10にとどまり続けた。

しかし、「I Don't Wanna Know」にクレジットされている人たちから許諾を得るのが至難の業だったと、メトロは2023年10月2日に公開された最新カバー・ストーリーのインタビューで米ビルボードに語っている。

彼は、「エイベル(・テスファイ、ザ・ウィークエンドの本名)と俺が“Heroes & Villains”でどんな楽曲をやるか、マネージャーの一人のキャッシュ(アミール・“キャッシュ”・エスマイリアン)と考えていたんだ。キャッシュは、“ここだけの話、エイベルはいつも「I Don't Wanna Know」で何かやりたがっていたよ”と言っていた。ある日、(エイベルに)そのアイデアを提示したら、彼は“やるやる、ずっとやりたかったんだ!”って言ったんだ」と振り返り、「俺たちは二人ともマリオのことが大好きで、彼は俺の師匠のような存在なんだ。そこで(マリオが)バック・ヴォーカルを担当した。サヴェージを採用することはずっと考えていたんだ、彼とエイベルは一緒に曲を作ったことがなかったし、昔のパフ(・ダディ)のバースみたいに淡々としているから」と説明している。

アイルランドのシンガーであるエンヤの1987年のトラック「Boadicea」をサンプリングした「I Don't Wanna Know」の使用許諾に関し、ディディは問題なくクリアできたが、エンヤの方は難航した。オリジナルのヒット曲を"IDWK"と略したメトロによる元々のワーキング・タイトルに彼女が納得せず、彼は、「別のタイトルにしようとしたけど、彼女は反対した」と明かしている。

メトロのもうひとりのマネージャー、ライアン・ラムゼイは、「この曲は(アルバムに)収録されなかったかもしれないやつの一つで、その理由は(権利関係を)クリアにするためのプロセスがすごく大変だったからだ」と付け加えた。

アルバムの発売日が間近に迫っていたため、メトロはエンヤが満足できる曲名のリストを送ってもらえれば自分がそこから選ぶと提案した。そのリストには、「Undecided」、「Creepin’」、「Don't Come Back to Me」、「Better Off That Way」、「Wanna Let You Know」が含まれていた。

メトロは、「「Creepin’」だったんだよ。“くそっ、どうして思いつかなかったんだろう”って思った。結局、最高のタイトルだったからありがたかった」と語っている。

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