7月の大雨で、棚田に土砂が流れ込むなどの被害があった大分県日田市にある国選定重要文化的景観「小鹿田焼の里」で3日、文化庁が被害の状況を調べた。永井ふみ調査官は視察後「被害の甚大さを痛感した」と語った。
大雨では、国重要無形文化財の小鹿田焼の窯元が被災。川の流れを動力として焼き物の原料となる土を砕く木製の「唐臼」も多くに土砂が流れ込んだ。
唐臼は既に復旧し、窯業は再開にこぎ着けたが、棚田は昔ながらの石垣が崩れるなどし、復旧の見通しは立っていない。
永井調査官は取材に「防災も含め、どのように景観を保護できるか検討していきたい」と述べた。