藤沢市立学校、プール集約化の試行開始 共同利用や学外活用 教職員の負担軽減も

藤沢市立学校の水泳学習で使われた八部公園屋外プール(同市教委提供)

 神奈川県藤沢市立学校のプールの老朽化を巡り、プールの集約化を図る方針を決めている同市教育委員会は2023年度から、学校間の共同利用や、市営・民間プールの利用の手法を使った水泳学習の試行事業を始めた。維持管理コストの削減を図るとともに、水質管理や猛暑の下での熱中症対策など教職員の負担軽減にもつなげる。

 同市立学校(小学校35校、中学校19校、特別支援学校1校)のプールはいずれも屋外に設置され、約7割が設置から40年を経過している。市教委学校施設課は「老朽化の進行で継続的な使用が困難になる恐れがある」と指摘。鋼板造りの水槽はさびや劣化が進み、塗装の塗り直しなどのメンテナンスを繰り返しているのが実情だ。

 屋外のため学習時期が夏場に限定され使用期間が短い一方で、今後30年間、維持管理や改修に伴う財政負担は1校当たり年間約580万円近くに上ると試算。水泳学習開始前の清掃や夏休み期間も含めた毎日の水質管理などの業務は教職員の負担になっているという。

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