「皇室献上」男逮捕へ 茨城県警 詐欺容疑、4日にも

茨城県警本部=水戸市笠原町

皇室への献上をかたって茨城県内の農家から農作物をだまし取ったとして、茨城県警は4日にも、詐欺と偽造有印公文書行使の疑いで、東京都練馬区、農業園芸コンサルタント、被告の男=別の詐欺や偽造有印公文書行使などの罪で起訴=を逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。

捜査関係者によると、男は献上品を選定する権限がないのに、県西地域の農家から皇室への献上名目で農作物をだまし取った疑いが持たれている。

県警は、男が農家に持参した「宮内庁献上」と書かれた木札をはじめ、「宮内」と印が押された「献上依頼書」などを確認。同地域の農家から事情を聴くなど捜査を進めていた。

男はこれまでに、筑西市や結城市などの農家らに対し、皇室への献上名目で、野菜や果物などの提供を打診していたことが、茨城新聞の取材で明らかになっている。

男は9月、皇室献上名目で福島市の70代農家男性からモモをだまし取ったとして、詐欺や偽造有印公文書行使などの罪で福島地検に起訴された。

© 株式会社茨城新聞社