伊ベネチアでバス事故21人死亡 高架橋から10m落下、炎上

3日、イタリア・ベネチアの高架橋で発生したバス落下事故現場(LaPresse提供、AP=共同)

 【ローマ共同】ANSA通信によると、イタリア北部ベネチアで3日夜(日本時間4日未明)、バスが高架橋から落下する事故があり、21人が死亡、15人が負傷した。死者にはウクライナ人5人、ドイツ人1人が含まれている。在ミラノ日本総領事館は「情報収集中だが、現時点で日本人の被害は確認されていない」としている。

 現場は、世界的な観光地として知られる干潟の上に建設された都市の部分ではなく、大陸側のベネチア市内。バスは高架橋の下り坂になっている箇所でガードレールを突き破って約10m下の線路脇に落下し、炎上した。

 バスは、キャンプ場に滞在していた観光客を乗せていた。高架橋上の道路にはブレーキをかけた跡が残っておらず、警察は、死亡した40歳のイタリア人男性運転手が運転中に急に体調が悪化した可能性もあるとみている。

 現地報道によると、事故直後の映像では車体から炎と煙が激しく立ち上り、バスはひっくり返った状態で大破。現場は4日未明になっても投光器で明るく照らされ、大勢の救急隊員らが慌ただしく行き来していた。

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