販売停止中のポルシェ911 GT3 R、いまだ生産再開ならず。レンシュポルトの納期にも影響か

 ポルシェ・モータースポーツ・ノースアメリカの社長兼CEOを務めるフォルカー・ホルツマイヤーは、“タイプ992”ポルシェ911 GT3 Rの生産が再開されていないことを認めた。

 ポルシェの最新GT3マシンである911 GT3 Rは現在、サプライチェーン問題の影響を受けて生産がストップしている。この件について以前ポルシェ・モータースポーツの責任者であるトーマス・ローデンバッハが、今夏の新車販売を一時的に停止したことを明言していた。

「まだだ」とホルツマイヤー。同モデルの生産再会の可能性について尋ねられた同氏は、状況を次のように語った。

「我々はまず、サプライチェーンの問題を把握し、チームが待ち望んでいるものをすべて手に入れる」

「私たちは今シーズンを誇りに思っていない。ポルシェには、つねに最高の基準と期待がある。正直なところ今年はそれに完全に応えられなかった」

「だから、その問題が解決されれば生産を続けるつもりだが、今のところまだ止まっている」。

 Sportscar365は、北米とヨーロッパの複数のチームが修正されたスケジュールに関するさらなる通知を待っていることを理解している。

「もちろん、デイトナ用のマシンをリクエストしているチームもあるということだ」とホルツマイヤーは続けた。

「現時点では、納期について答えることができない。待つしかないんだ」

 ポルシェは最近、GT3マシンをベースとした『ポルシェ911 GT3 R・レンシュポルト』を発表したが、彼はこのクルマの生産に関して「優先順位が2番目になる」と主張した。

 サーキット専用車両である911 GT3 R・レンシュポルトは世界限定77台が製造される予定で、生産が開始されるのは2024年半ばになる。

「それまでには何とかしなければならない」とホルツマイヤー。「もしそうでなければ、(レンシュポルトのデリバリーは)少し遅れることになるだろう」

911 GT3 R・レンシュポルトは、ポルシェのモータースポーツイベント『レンシュポルト・リユニオン7』で初公開された
ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカを走行するポルシェ911 GT3 R・レンシュポルト

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