川勝知事 “給与返上” めぐり総務委員会に異例の出席で集中審査 4日 静岡県議会

いわゆる「コシヒカリ発言」をめぐり、給与などを返上していなかった問題で、4日、静岡県議会総務委員会に出席した川勝知事は「自らのペナルティーだった」などと改めて説明しました。

いわゆる「コシヒカリ発言」をめぐり、川勝知事が給与やボーナスを返上していなかった問題で、9月21日、川勝知事は、給与返上のために必要な条例案を県議会に提出しました。その後の県議会での追及に対し、川勝知事は、給与返上が遅れた理由について「議会側とのコミュニケーション不足」による「自身の思い込みが原因だった」と説明していました。

4日から始まった県議会の総務委員会。西原 明美 委員長は、川勝知事に対し、条例案提出をめぐる経緯や、これまでの発言の趣旨について、説明を求めるため、委員会への出席を要請しました。

(県議会総務委員会 西原 明美 委員長)

「知事の給与に関する条例について、説明者として、知事に出席を求め審査を集中的に行いたい」

「異義はありませんか?」 「異議なし」

そして、午後1時すぎ、委員会室に姿を現した川勝知事。常任委員会への出席は、2015年3月以来、2度目のことです。まず、質問が飛んだのは、知事が今回の県議会で給与返上案を提出するに至った理由について。

(川勝知事)

「(2021年)11月の辞職勧告決議を極めて重く受け取った、そして翌月の報酬や期末手当を受け取るべきではないと思い当たった、自らにペナルティーを課すというかたちで表すことにした」

コシヒカリ発言後に辞職勧告決議が可決されたことに対する「自らへのペナルティーだった」と改めて説明しました。また、返上するとしている金額を給与1か月分とボーナス、約440万円とした根拠について問われた際には。

( 川勝知事)

「(令和3年)12月の議会だったので、令和4年になるまでにけじめをつける、この年の失態はこの年のうちに果たすと、12月の期末手当と報酬を返上すると申し上げた、知事の給与を返上したことが他の自治体であることを知っていた、そういう条例案を出せることは知っていた」

一連の問題について「その年中にけじめをつけたかった」としましたが、金額の根拠については明言しませんでした。一方、2021年12月の辞職勧告決議の可決後、知事が給与返上を“県民に約束”してから約2年。条例案の提出がここまで遅れたことについて、質問が及ぶと…、

(自民改革会議 河原 崎聖 県議)

「(提出が遅れたことに対して)県民への謝罪は?」

(川勝知事)

「令和3年12月の定例会が終わる日から、一切動かなかったのはその通り、動けないと認識していた、思い込みだったと反省している、言行不一致というかたちで表明したことが実現できれば(県民との)約束は守ることはできる」

提出が遅れたことについては、最後まで、謝罪の言葉はありませんでした。総務委員会での知事への集中審査は、約2時間半にわたって行われ、午後4時前に終了しました。終了後、総務委員会の西原委員長は…

(県議会総務委員会 西原 明美 委員長)

「説明ついたこともあるが、疑問が生じたこともある。理解がお互いにそっていないところがある、そこを委員会の中でどう判断するか」

知事の給与などを返上する条例案は、5日以降に総務委員会で採決されます。

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