「条例案提出できたはず」「2年間何もしてこなかった」川勝平太知事給与“返上”めぐり集中砲火 静岡県議会総務委で集中審議

川勝平太静岡県知事の不適切発言を受けた給与返上をめぐり、10月4日、静岡県議会の総務委員会に川勝知事が呼ばれ、給与返上の条例案について集中審査が行われました。

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<総務委員長 西原明美静岡県議>
「不適切発言に対して自らのペナルティーとして提出されたものであることから、説明者として知事に出席を求めることとし、審査を集中的に行いたい」

4日から始まった県議会の総務委員会。給与返上の条例案について説明を求めるため、川勝知事本人に出席を要請しました。

県議会には、本会議と委員会があります。本会議は県議会議員が出席し、最終決定を行う場です。一方、委員会は本会議で提出された議案などを詳しく審査します。

静岡県議会には7つの常任委員会があり、4日、川勝知事が出席しているのが総務委員会です。川勝知事が常任委員会に出席するのは2015年以来、2度目です。

給与返上をめぐっては、川勝知事が自らの不適切発言のペナルティーとしていた給与やボーナス446万円ほどを減額することで返上するための条例案が県議会9月定例会に提出されています。

川勝知事は、2021年の参院補選での「コシヒカリ発言」で批判され、県議会で辞職勧告決議が可決されました。これを受け、自らのペナルティーとして給与とボーナスの返上を明言しましたが、2023年、返上していないことが発覚しました。

7月の県議会では、知事の不信任決議案が1票差で否決される事態にまで発展しました。

<総務委員 小沼秀朗静岡県議>
「(議案の提出は)知事の判断でできるが、議会の方に少し責任転嫁している節もある。知事の判断で議案を提出できたのは認識しているか?」

<川勝平太知事>
「議案の提出の責任はわたしにあり、議会が(条例案可決は)厳しいというように思っていたのもわたしの判断」

さらに、条例案の提出を約2年間見送ったことについての追及も。

<総務委員 河原崎聖静岡県議>
「約2年間、結果として何もしてこなかったのは純然たる事実。どうするつもりか」

<川勝平太知事>
「ご意見に対してはお叱りも含め感謝し、これからも負託にこたえられるようにまい進する」

<総務委員長 西原明美静岡県議>
「知事!いまの質問は放置した責任についてです」

<川勝平太知事>
「責任は私にあります」

総務委員会では、集中審査が行われ、約2時間半に及びました。

<川勝平太知事>
「委員のみなさまのご質問に丁寧に真摯に誠実にお答えする、それをした。それが終わった。ただ、審査は終わっていないので、これからどうなるか、わたしには分からない」

今後、総務委員会では、給与返上の条例案の採決を行う予定です。

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