バルセロナが敵地で対抗ポルトに競り勝って連勝! 主砲レヴィ負傷も代役フェランが決勝点【CL】

[写真:Getty Images]

チャンピオンズリーグ(CL)のグループH第2節、ポルトvsバルセロナが4日にエスタディオ・ド・ドラゴンで行われ、アウェイのバルセロナが0-1で勝利した。

シャフタール・ドネツクとの初戦を3-1で勝利し、グループステージ白星発進となったポルト。ただ、直近のリーグ戦ではベンフィカとのビッグマッチを0-1で落とし、悔しい今シーズン初黒星を喫した。その敗戦からのバウンスバックを図った一戦では重鎮ペペは不在も、GKジオゴ・コスタやタレミ、ガレーノらが起用された。

一方、初出場ロイヤル・アントワープとの初戦を5-0の圧勝で飾ったバルセロナ。以降のラ・リーガ3試合ではマジョルカ戦で痛恨のドローを喫するなどパフォーマンスに安定感を欠くが、直近のセビージャ戦ではしぶとく1-0で競り勝って敵地での今回の一戦に弾みを付けた。そのセビージャ戦からは先発2人を変更。クリステンセンと負傷のハフィーニャに代えて、アラウホ、ロメウを起用した。

立ち上がりからバルセロナがボールの主導権を握るが、ポルトもコンパクトな守備陣形からメリハリを利かせたプレスで対応。幾度か鋭いカウンターで相手守備陣に冷や汗をかかせる。

攻め切れないバルセロナに対して、徐々にカウンターをフィニッシュに繋げていくポルト。17分にはボックス右でペペーからパスを受けたエウスタキオが右足を振るが、これはGKテア・シュテーゲンの守備範囲。

一方、相手の強度の高い守備に手を焼き、序盤からボールの前進に苦労するバルセロナ。それでも、相手ハイラインの背後を狙う両ウイングの抜け出しやカウンターを軸に深い位置まで侵攻していく。そして、ひとたびボックス内に持ち込めば、フェリックスらが得意の個人技を仕掛けて良い形でフィニッシュに繋げる。

互いの特徴を出し合う見応えある攻防が続く中でバルセロナにアクシデントが発生。カルモとの接触プレーで左足首を痛めたレヴァンドフスキが大事を取ってか、34分にフェラン・トーレスとの交代でピッチを後にした。

前半終盤にかけても一進一退の攻防を繰り広げた両者だったが、ひとつのミスが明暗を分かつ。前半アディショナルタイム1分、ハーフウェイライン付近でのバロのバックパスのミスを突いたギュンドアンが背後を狙うフェランへ完璧なスルーパスを供給。そのままボックス左に持ち込んだフェランが冷静にGKの股間を抜く左足のシュートを流し込んだ。

バルセロナの1点リードで折り返した後半も拮抗した展開は変わらず。53分にはタレミのスルーパスに完璧なタイミングで抜け出したペペーに絶好機。だが、GKテア・シュテーゲン相手にシュートコースを探っていたところで、後ろからフルスプリントで追いついたDFクンデが先にボールを突く圧巻の好守でシュートまで持ち込ませなかった。

後半はカウンターからヤマルに幾度かシュートチャンスが訪れるも、自陣で守備に追われる時間が長くなるブラウグラナ。守備陣の身体を張ったプレーで要所を締めるが、ボックス内でタレミに存在感を示される。

71分にはボックス手前左のガレーノにファーポストを狙ったシュートを打たれるが、これはGKテア・シュテーゲンの横っ飛びセーブで凌ぐ。さらに、77分には自陣ボックス内でのカンセロのハンドでPKを与えるピンチ。だが、オンフィールド・レビューの結果、先にエウスタキオのハンドが取られて事なきを得る。

その後、バルセロナはセルジ・ロベルトとフェルミン・ロペスの投入に続き、ヤマルを下げてマルコス・アロンソを投入し、完全に逃げ切り態勢に入る。対するポルトは85分に4枚替えを敢行し、古巣対戦のニコ・ゴンサレスやフランシスコ・コンセイソンらフレッシュな選手を一気にピッチへ送り出した。

試合最終盤は攻めるポルト、守るバルセロナという構図がより明確に。青色吐息のアウェイチームは93分にガビが2枚目のイエローカードをもらって退場となる苦境にも陥ったが、昨季の好調時を彷彿とさせる集中した守備で最後まで耐え抜いた。

この結果、敵地で大苦戦を強いられながらも勝ち切ったバルセロナがグループステージ連勝を飾ると共に、チャビ監督の就任100試合目のメモリアルゲームで白星を収めた。

© 株式会社シーソーゲーム