江戸っ子父親の在宅介護 津田寛治主演のヒューマンドラマ 「自宅でありがとう。さようなら」公開決定

津田寛治が主演を務める映画「自宅でありがとう。さようなら」の劇場公開日が2023年10月27日に決まり、ポスタービジュアルと予告編が公開された。

「自宅でありがとう。さようなら」は、江戸っ子気質の父親の在宅介護を通じ、「人がどう生き、そしてどう死と向き合うのか」というテーマに対し、1つの“ヒント”を導き出すヒューマンドラマ。製作総指揮を務める高井義行の実話がベースとなっている。津田寛治が主人公の良昭を演じ、星ようこ、峰秀一、藤夏子、吉川康太、石和摂らが顔をそろえる。松岡孝典監督がメガホンを取る。

ポスタービジュアルは、津田寛治演じる良昭が、ほほ笑みながら、冬の空を見上げる姿が大きく切り取られ、これまでの父親への感謝と愛情、そして、最期を迎える段階に入った父親に対する心の葛藤が表現されている。予告編では、良昭の父・恒三(峰秀一)が突然寝たきりになる様子から始まる。在宅介護になることで、妻・晴子(星ようこ)との口論、息子・隆良(吉川康太)との衝突など、動揺する家族たち。そんな中、父親は家族に迷惑をかけられないと断食を決行するも、なかなか死ねず「即身仏になれないなぁ…」とボヤく始末。そんな日々の中、「父親に死んでほしいと思った・・・」と心に浮かんだ気持ちを告白する良昭の姿も見られる。

津田寛治らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■津田寛治(主演)
親の介護もろくに出来ない男を演じました。もう何年も前、施設に入ったまま亡くなった母を看取ることも出来ず、仕事にかまけていた自分自身とシンクロします。多くの人がいつかは通らなきゃいけない道を、ちゃんと歩けなかった自分のような人々に観てもらいたいと思います。親の介護に点数は無いんだなあと、少しでも多くの人が感じて頂けたら嬉しいです。

■高井義行(製作総指揮)
3年前に父親を亡くしました。小さく幼かった自分を子供扱いせず、人生の教訓を語っていた父親だったことを、死の間際に思い出していました。自宅で看取られるのを希望する方は約70%いらっしゃるようですが、実際に看取れるのは15%ほどだと聞きます。自分は幸いにも父親を自宅で看取ることができました。この映画が少しでも多くの方にご共感いただければ幸甚です。

■松岡孝典(監督)
元々津田さんファンだったので、津田さんで脚本を当て書きした部分もありました。もし津田さんのスケジュールが合わなかったら、この作品は止めようと考えておりました。そのくらい、津田さんに演じていただきたかった脚本です。人間は必ず死を迎える、そんな当たり前のことですが、そんなとこから生きるとは何か、が見えてくるのかもしれません。

■大塚和雄(プロデューサー)
メガホンをとった松岡孝典監督とは長きのお付き合いをさせてもらってます。監督は真実を追究する男で、リサーチ力・対話を重んじる監督です。この作品に関しては監督と共に心血を注ぎました。これからも共に映画に携わっていければと思います。座長の津田寛治さん、出演者の皆さん、本当に有難うございました。感謝!

【作品情報】
自宅でありがとう。さようなら
2023年10月27日(金) より、池袋シネマ・ロサにてロードショー
配給:グラウコープス
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