【MLB】 ツインズが21年ぶりにシリーズ突破 ブルージェイズはツインズに代わりプレーオフ最長の連敗記録保持者に

写真:攻守にチームを牽引したツインズ・コレア

ツインズは先発のソニー・グレイが5回無失点6三振の好投。その後もルイ・バーランド、ケイレブ・シールバー、ブロック・スチュワート、グリフィン・ジャックス、ジョアン・デュランと細かく繋ぎ、無失点リレー。4回には無死満塁から6番カルロス・コレアのタイムリー、その後にダブルプレーの間にも追加点を挙げ、2点を先制した。その2点のリードを守り抜き、2対0で勝利した。

ブルージェイズは今季11勝・防御率3.65のホセ・ベリオスを先発に送り込んだが、先発投手を組み合わせるタンデム継投に出て、4回裏無死1塁から菊池雄星にスイッチ。左打者が多いツインズ打線に対して切り札的に起用された菊池だったが、左の4番マックス・ケプラーに単打、代打ドノバン・ソラーノに四球を与え、無死満塁のチャンスを許してしまう。

プレーオフ男のコレアにタイムリーを浴びた後は、立ち直って大量失点を防いだが、今日の展開では致命的な2点となってしまった。

ただ、それ以上の問題はブルージェイズ打線がツインズ投手陣を前に沈黙し続けたことだろう。ビッグネーム揃いのブルージェイズ打線は2試合でわずか1得点に留まった。

とはいえ、今日は反撃のチャンスもあった中、紙一重のプレーが結果を大きく分けることになった。

2点を先制された直後の5回表、ブルージェイズは二死2・3塁のチャンスを作り、打席には最も頼りになる4番ボー・ビシェット。しかし、投手のグレイと遊撃手コレアが完璧なタイミングでサインプレーの牽制を行い、二塁ランナーのウラジミール・ゲレーロ・ジュニアがタッチアウトに。反撃のチャンスを摘まれてしまった。

さらに6回表にも一死満塁のチャンスを作ると、7番マット・チャップマンの放った打球はレフト線へ。入っていれば同点は間違いないという当たりだったが、惜しくもファウルとなり、その直後にチャップマンはショートゴロダブルプレーに倒れた。

ツインズは緻密なプレー、そして運の助けもあってブルージェイズの反撃を封じ込め、2連勝。19年ぶりにプレーオフ18連敗を止める勝利を挙げた後は、21年ぶりのプレーオフのシリーズ突破を成し遂げてみせた。

ブルージェイズはこれでプレーオフ7連敗。連敗を止めたツインズに代わり、今日敗れたレイズと共に現存のプレーオフでは最長の連敗を記録することになった。

ゲレーロ、ビシェットという華々しいスターを中心とするチームになってから、4年間で3回のプレーオフ進出を成し遂げたものの、未だに勝利がない。ジョージ・スプリンガー、ケビン・ゴーズマンといったFA補強にも成功しながら、ワールドシリーズはおろかプレーオフで1勝もできていない現実は堪えるだろう。

ツインズはアストロズが待つ地区シリーズへと駒を進める。期待されたパブロ・ロペスとソニー・グレイがシーズン通りの好投を見せ、デュランとジャックスを中心としたブルペンが奮起、遊撃手のコレアと中堅手のマイケル・テイラーが再三の好プレーで堅守も印象的だった。アップセットの可能性は十分にありそうだ。

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