作業小屋のクマ3頭駆除 秋田・美郷町

捕獲されたクマを荷台に載せたトラック=5日午前、秋田県美郷町

 5日午前6時半ごろ、秋田県美郷町の畳店の作業小屋に4日朝からとどまっていたクマ3頭が、設置した捕獲用のおりに入っているのを大仙署や地元の猟友会関係者らが確認した。けが人はいない。町は同日、地元猟友会に依頼して3頭を駆除した。山に戻せばまた戻ってくる恐れがあり「住民の安全を考慮した」としている。

 町と大仙署によると、クマは体長約1メートルの1頭と約50センチの2頭で、親子とみられる。

 3頭は4日午前7時半ごろ、作業小屋に入っていくのを町職員が見つけ、大仙署に通報した。爆竹など大きな音で外に誘い出そうと試みたがうまくいかず、日没となったため、シャッターを下ろして閉じ込めた上で、小屋の出入り口付近に餌を入れたおりを仕掛けていた。

 クマが小屋に入ってきた時、畳店の前社長(72)は中で作業中だった。店外からの呼びかけでクマに気付き、逃げた。取材に「ようやく捕獲されて安心した」と話した。

 町によると、今年はクマの出没や目撃情報が例年より多いという。

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