犬の爪切り『絶対NG行為』3つ!タブーとされているダメ行動と正しいやり方やコツ

犬の爪切りの頻度は?

犬の爪切りの頻度は個体により差が大きくなります。お散歩の際に犬の爪は削れるため、活動的でよく歩く犬は頻繁に爪を切る必要はないでしょう。

しかし、犬の爪は人間のように伸びてくるもの。運動量が少なく、あまり爪が削れない犬は定期的に爪切りをする必要があります。

犬の爪切りの頻度の目安は活動的な犬であれば月に1回、運動量が少ない犬であれば月に2回が目安にになります。

しかし爪が伸びるスピードにも個体差があるので、飼い主さんもしっかりと愛犬の爪のチェックをしてあげましょう。

室内で歩いている時に爪と床があたってカチカチと音が鳴る、爪が肉球に食い込みそうになっている、などが爪切りをしてあげる目安になります。

犬の爪切り『絶対NG行為』3つ!

1.短くし過ぎない

犬の爪の内部には、血管組織が中央にあります。短く切りすぎてしまうと、血管や神経を傷つけてしまう危険性があるため注意しましょう。

犬の爪の構造は中央から血管組織、真皮、白帯、壁の4層で出来上がっています。白い爪の犬の場合は、外側からでも血管組織が薄いピンク色に見えているはずです。

血管の先には、真皮と呼ばれる半透明の組織があります。真皮の内側はすぐに血管組織になっているため、愛犬の爪を切っている時、この半透明の真皮が見えてきたらカットするのを止めましょう。慣れるまでは少しずつカットしていきましょう。

2.適切な道具を使用しない

愛犬の爪を切る時は、適切な道具を使用して切ってあげましょう。不適切な道具を使用すると、切断面が綺麗にならなかったり、肉球を傷つけてしまう危険性もあります。

犬用の爪切りはギロチンタイプや電動タイプ、ニッパータイプなど様々な形状があります。飼い主さんが持ちやすく、切りやすいと感じるものを選ぶと安心感が高いはず。

犬の爪切り初心者さんにはニッパータイプの爪切りが比較的使いやすいと言われています。ご自身の手の大きさに合わせて持ちやすいサイズのものを選びましょう。

3.無理やり切ろうとする

爪切りが苦手で逃げ出そうとしたり、暴れだしたりしてしまう犬は少なくありません。暴れる愛犬を無理やり押さえつけて、爪切りをしようとするのはとても危険なのでやめましょう。

爪を切られるだけでも「怖い」と感じている愛犬を、強い力で押さえつけてしまうと更に大きな恐怖感を与えてしまいます。一度爪切りに対して「怖い」という感情を強く抱いてしまうと、その後の爪切りもずっと嫌がるようになる可能性が大きくなってしまいます。

愛犬が爪切りに対してストレスを感じているようあれば、ご褒美を与えながら一日一本だけにする、また後日に改めるなどゆっくりと慣れていってもらいましょう。

犬の正しい爪の切り方やコツ

爪切りを苦手に感じている犬に強要するのは厳禁です。一気に終わらせようとせず、少しずつ慣れてもらうことを意識しましょう。

1.必要な道具を用意する

まず爪切りを開始する前に、必要な道具をしっかりと準備しておきましょう。犬専用の爪切り、愛犬の大好きなオヤツ、また万が一、出血してしまった時の止血剤やガーゼも準備しておきましょう。

2.安全な場所で愛犬を落ち着かせる

愛犬の気持ちが落ち着いている状態で爪切りできるのがベストです。もし爪切りを嫌がり興奮してしまうようであれば、また別の日にチャレンジしましょう。慣れないうちは一人が押さえ、もう一人が爪切りをする二人体制で行いましょう。

3.血管の位置を確認する

保定している状態で愛犬の横に立ち、足を後ろに曲げて血管の位置をしっかりと確認します。この際、爪切りを持たないほうの腕で愛犬の体を自身の引き寄せ、愛犬を包み込むようにし足を後ろに曲げてあげると確認しやすいでしょう。

4.後ろ足から切る

前足から爪切りを始めると怖がりやすいため、後ろ足から切っていくのがおすすめです。犬の爪は根元から先までほぼ同じ太さの円柱状です。一度に切ってしまおうとせず、角を少しづつ取るようなイメージで、数ミリずつ血管の手前までカットしていきましょう。

もし二人で爪切り出来るのであれば、一人が愛犬の鼻先にオヤツを出して興味を引き付けることで、愛犬のストレスも軽減できますし飼い主さんも切りやすくなります。

5.たくさん褒める

全ての爪を切り終えたら、愛犬をたくさん褒めてあげましょう。またオヤツもいつもより少し多めに与えてあげると、次回の爪切りの時にも愛犬が積極的に協力してくれる可能性が高まります。

まとめ

爪切りは愛犬のケアの中でもなかなか難易度の高いもの。人見知りをしてしまう犬にとっては、ご自宅で飼い主さんが切ってあげると安心感も高いかもしれませんが、無理やり切ろうとすると愛犬も飼い主さんも怪我をしてしまう危険性があります。

ゆっくりと無理をせず、少しづつ慣れてもらえるよう心がけてみてください。どうしても難しい場合は、動物病院やサロンに頼りましょうね。

(獣医師監修:後藤マチ子)

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